PONSSE55周年を祝う/新宮商行

(株)新宮商行(坂口栄治郎社長・北海道小樽市稲穂2の1の1)は4日、「みやぎ2025森林・林業・環境機械展示実演会」の開催にあわせて、仙台市内のホテルJALシティ仙台で、PONSSE55周年記念パーティーを挙行し、PONSSE関係者や販売店、ユーザーなど約80名が参集、共に成長を期した。会は前半のPONSSE社によるプレゼンテーションと後半の祝賀パーティーの2部制で行われた。
冒頭、主催者を代表して同社坂口社長が挨拶し、「PONSSEとの関係は30年以上。PONSSEは1970年の創業当初から現場に近いところで機械開発を行ってきた非常に現場を大切にする会社。当社も現場の声を常に身近に感じながら仕事をすることを心掛けており、その姿勢に共感している。本日はご参集の皆様と率直な話をし、PONSSEファンを一人でも多く作っていきたい」と述べた。
プレゼンテーションでは、始めにアジア・オーストラリア・アフリカ担当のユッシ・ヘントゥネン副社長が会社紹介を行った。まずPONSSEの由来が動画で紹介された。フィンランドの北サヴォ地方のヴィエレマ村に住み、村人から愛された雑種の猟犬「ポンセ」。夏の暑さにも、冬の嵐にも湿地もぬかるみも茂みでも動きを止めることなく、己の道を進み続けた。その名前を受け継いだのが運材フォレストマシン「PONSSE」だった。創業者はエイナリ・ビドグレン氏。林業を生業としながら、機械製造を開始。1969年に1台目の機械を製造し、これまで2万1000台を超える機械を世に送り出してきた。現在は息子のヤルモ・ビドグレン氏が取締役会会長としてその意思を引き継いでいる。創業当時数人だった従業員も今や2083名となり、2024年売上高も1300億円に拡大。12カ国に会社を保有し、30社のディーラーと取引し、欧州を中心に南北アメリカ、アジア、オーストラリアなど40カ国で事業を展開するまでになっている。
全世界で稼働する機械は1万6000台。創業者の言葉でもある経営理念は(1)お客様のために働く(2)心からのケア(3)正直である(4)革新に前向きの4つで、PONSSE―SPIRITとして掲げられている。同社が最も重視するのがアフターサービス。売上高の21%を占め、世界中に2200人以上のサービスマンを配置。業界で最も近代的な工場や常時2万種類の部品を在庫する物流拠点についても説明した。
続いて商品や技術についてハーベスタヘッドの製品開発を担うマルック・サヴォライネンプロダクトマネージャーが登壇。製品はハーベスタの固定キャビン型と同旋回キャビン型、フォワーダ、ハーベスタヘッドの4群。それぞれ用途によって大小6~8機種程度を取り揃える。加えて、それらをつなぎ、管理するデジタルソリューションの開発も行う。同社は林業、木材生産に特化した製品作りに注力し、それ以外の産業向けの機械は生産していないのが特徴である。中軽量タイプのフォワーダ2機種をモデルチェンジし、高耐久化、荷台配置の自由度向上を成し遂げた。
また、アクティブキャビンというオプションによりキャビンの振動を軽減し、作業環境を快適化している。さらにポンセスケールというフォワーダ用の全く新しいワイヤレス計量システムを開発。掴んで積んだ材と、下ろした材の重さを計測し、記録できる。その他、アタッチメントを動かしたい方向に動かしたいスピードで操作できるアクティブクレーンや新たなハーベスタヘッド2機種なども紹介した。
次にシミュレーター担当で林業学校への協力にも携わるユッシ・ユルバネンプロダクトマネージャーが、オペレータの育成に欠かせないものとなりつつあるシュミレーターについて説明。同社は20年以上前からオペレータ教育に着目し、2007年に育成部署を設置。このチームはたくさんの知識と技術を身につけることのできるサービス提供に尽力している。機械の説明書を無料アプリ化したアクティブマニュアルについてや、林業に関する教科書を出版したこと、実際のシミュレーターの内容などについて伝えた。
休憩中、取材に応じたユッシ・ヘントゥネン副社長は「日本は非常に重要な市場だと捉えている。まずは日本に合った商品を提供すること。次に生産性の向上やトレーニング。3つ目のアフターサービスも重要。新宮商行と一緒に顧客を訪問し、どういったことを重要視しているか見極めていく。明日からの展示会ではシミュレーターを実際に体験してその良さを実感していただきたい」と話した。55周年の今年、「LOGGING TOGETHER WORLDWIDE」のスローガンを掲げ、40カ国を回っている。直訳すれば「世界中で一緒に伐採する」といったところか。これからも顧客ニーズを大切に共に成長していくことを念頭に製品開発などを進めていくとした。
祝賀パーティーには、ヤルモ会長が到着。「55周年の今年、このようにして20カ国以上を回ってきた。各地のお客様より直接お言葉を頂くことを最も大切にしている。ご来場の皆様に心より感謝する」などと55周年に込めた思いを語った。
また、取材に応じた坂口社長は「新宮商行の精神はPONSSEのメンタリティに非常に近しい。そのため我々とPONSSEの経営陣は一体感を持って、これからの林業をどう活性化させるかを考え行動している。当社は林業の川上から川下まで対応している。これからもいかにして木材を最終のお客様のもとにお届けし、使っていただくかという基本を忘れず、後世につないでいきたい」と語った。









