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令和7年10月6日発行 第3570号 掲載

揃った草刈り関連機器/農業WEEK

 いまの農機業界で最も製品開発が活発に進められているといっていいのが草刈機の世界。農・林・緑化の分野では欠かせない作業であり、いわば必需の製品。加えて、環境整備が強調される現在、草刈りは道路、河川敷、企業の緑地、一般家庭など、あらゆるところでその省力化・効率化が求められ、人手不足が恒常化する中では、省人化、作業コストの低減ニーズが強く、それを解消する機器には幅広い層から関心が寄せられている。今回の農業WEEKにも、そうした現場事情が色濃く現われていた。ここでは、同展の出展内容から草刈り作業へのアプローチのもようを見る。
 我が国を代表する企業・トヨタ自動車(株)(愛知県豊田市)は、土壌改善を図るスマート土づくりなどとともに、開発中の「電動コンパクト草刈機」を出展。天下のトヨタの取り組みは参観者の関心を集めた。
 同機はバッテリー駆動で、フル充電で約2時間稼働。同社の自動車技術(走破性、静粛性、耐久性、防水性)をドッキングし、コンパクトながらタフに草刈り作業を進め、低重心設計とゴムクローラの採用で最大45度の傾斜地でも走行可能としている。総刈幅は282ミリ、刈高は50~100ミリの無段階。ミニバンや軽トラに載せて現場を移動でき、刈刃交換もユーザー自身でできるため、取り扱いやすい草刈機になる。
 電動化の動きは年々広がりをみせており、連続して同展に出展している(株)ユニック(東京都足立区)は、機体色をレッドにした「オール電動ラジコン草刈機 ユニモワーズ」にモニター映像による遠隔操作を加えた「モデルS」を公開した。今回は連携イベントとして豊砂公園で実施された「スマート農業タッチ&トライ」の会場にも出展参加し、リモコン操作で初心者でも簡単に走行・草刈りできる操作体験を進め、同機の機能理解を促した。今後は公的機関との共同研究を推進する予定で、さらにニーズを吸収しながら、傾斜に強く安全に静かに草刈り作業をこなす同機の性能アップを目指す。
 手持ち機械では、(株)アイデック(兵庫県加西市)が石跳ねのない安全な刈払機アタッチメント「スーパーカルマー」などを出展。現在のアピール機種として雑草粉砕ブレード「スーパーうね草取りまーVA」を掲げた。草むしりだけで長時間作業している、草むしり時のかがみ作業がつらい、草削りの回数を減らしたいなどの悩みを解消するもので、従来のものでは難しかった表土の雑草を腰をかがめることなく粉砕処理し、集草の手間も省く省力機械。農家からの関心が大きかった。
 早くから電動リモコン作業機「スマモ」を供給している(株)ササキコーポレーション(青森県十和田市)は、作業速度をアップすることでコスト低減を図る作業機「超耕速シリーズ」の各機種とともに草刈り関連製品をアピール。「スマモ」に関しては、草刈りアタッチ、畦草刈アタッチ、際刈りアタッチを揃え、様々な場所に適応する点を説明。また特に今回は、トラクタマルチインプルメントの「ブームマスターZ」の作業部に取り付ける新商品「枝刈り用アタッチメント・チップソーアタッチ」を初披露し、関心を引いた。ブームマスターZは、トラクタの左側面にブームを出し左前刈りで効率よく道路などの草刈り作業を進めるもので、高い場所で道にはみ出した枝葉などの処理をスムーズに行いたいという現場ニーズに対応し開発した。道路管理に当たる自治体、事業所などからの引き合いが活発で、幅広くユーザー開拓を進めている。
 サンエイ工業(株)(北海道斜里町)は、「多様な現場に対応する、草刈りソリューションの提案」をコンセプトに年々草刈り関連機器を拡充している。そのうちパワクロ式リモコン草刈機「Agria9500」は、最大作業傾斜45度で、作業性能は2500~3000平方メートル/時。軽トラックに搭載できる。林業の下刈り作業における高い信頼性と作業効率をアピールし、主力機種として拡販を図る。ラジコン式電動草刈機「Raymo」は、電動ながらハイパワーで、使用環境に合わせてEVカートリッジと、PHVカートリッジを選択して使用できる。また、小型電動草刈機「Mowrator S1 4WD」は、リモコン機能で42度の傾斜地に対応し、草刈り、芝刈り、落ち葉拾いにも使えるオールインワンタイプ。軽量・コンパクトでありながら4駆による走破性を備えた新機種。その良さをいかに活かしていくかがキーポイントになる。
 草刈り・芝刈りの世界でも、ロボット化は急速に浸透してきている。今回の農業WEEKでも電動のロボット芝・草刈機は出展企業が増え、来場者の導入意識を探る目的で参考出品した企業が複数あった。ロボット草刈機に関しては、和同産業(株)(岩手県花巻市)が「KRONOS(クロノス)」で先行しており、同展に通算4回目の出展となる今年は、改めてさらなる普及浸透を目的に同機のアピールに力を込めた。新機種のMR―400は、作業領域を広げるとともに、ダイレクト帰還、ポイント指定刈り、バッテリーセーブ機能、アプリ機能のグレードアップによるスケジュール設定充実など、従来機に増して使いやすさと長寿命化が図られ、果樹園を中心にロボット草刈機の便利さを訴求した。

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