進む林業の技能検定制度:今年度は717名が受検申請/チェンソー特集

林業従事者の関連で、去年から今年にかけての大きな動きは、「林業職種」の技能検定がスタートしたことだろう。令和6年度の森林及び林業の動向(森林・林業白書)でもトピックスとして、技能検定が始まり、「林業技能士」が誕生したことを取り上げ、次のように紹介している。
「林業は、多様な自然条件下での作業が多いことから、林業従事者は気象や地形など現地の状況に応じた適切な作業を行うとともに、チェーンソー等の機械類や刃物を使用するに当たっては正確かつ安全に作業を行う必要があり、高度な技能や専門的知識が求められます。また、林業従事者を守り、林業労働力を確保するためには、林業が長く続けられる魅力ある産業となることが重要です」とした上で「このため、林業従事者の技能向上とともに、就業環境の整備及び社会的・経済的地位の向上、さらには安全性の向上による労働災害の減少に寄与することを目的として、令和6(2024)年8月、「職業能力開発促進法施行規則」等の一部が改正され、国家検定制度である技能検定の職種に『林業職種』が新設されました。本検定の合格者は『林業技能士』と名乗ることができます」と説明している。
育林作業、素材生産作業における必要な技能や知識を対象とする林業職種は、複数等級(1級、2級、3級及び基礎級)により試験が実施される。各級は学科試験及び実技試験から構成されており、実技試験にはチェンソーを実際に使用して行われる科目も含まれる。
検定試験を行うのは、厚生労働大臣から試験業務を行う指定試験機関として認定された一般社団法人林業技能向上センター(中崎和久代表理事理事長・全国森林組合連合会内)。今年1月から2月にかけて、愛媛県、熊本県の2カ所で行われ、今年も既に7月10日時点で受検申請が終了。
受検者数は、各会場ごとに北海道48名、岩手82名、秋田33名、群馬81名、石川63名、奈良44名、広島67名、愛媛78名、熊本177名、学科のみ44名の計717名。級別では、1級292名、2級277名、3級148名となっている。
指定試験機関である一般社団法人林業技能向上センターでは、2025年度の林業技能検定1~3級製作等作業試験(実技作業試験)及び実施手順を掲載するなど、各種関連情報をホームページにアップし、窓口として提供、発信している。
なお同検定は、令和6(2024)年9月に林業職種(育林・素材生産作業)が追加された外国人技能実習制度における評価試験としても活用される。これにより、技能実習2号及び3号へ移行でき、1号から通算して最大5年の技能実習が可能となる。
林野庁では「関係省庁や関係団体と連携を図りつつ、本検定における林業職種の受検勧奨等も含め、林業従事者の技能の向上、さらには能力評価を通じた雇用環境の改善に取り組んでいくこととしています」と方向性を明らかにしている。









