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令和7年9月29日発行 第3569号 掲載

75周年迎えたイワフジ工業・有吉実社長に聞く/林業・環境機械展示会特集

 イワフジ工業(株)(岩手県奥州市)は今年8月、創業75周年の佳節を迎え、これを機に社名のロゴ文字やロゴマークを一新、次代を築く第1歩を踏み出した。新たなステップに向かう同社の意気込み、今回の林業機械展示会におけるアピールポイントなどを有吉実社長に聞いた。同氏は、林業機械の総合メーカーとして、知識、ノウハウを活かし林業活性化に貢献したいと改めて熱意を示した。
 ――創業75周年おめでとうございます。これを機に社名ロゴ文字などを刷新され、心機一転の気概を目に見えるようにされました。
 有吉 75周年に合わせてロゴ文字を新しいものにしようという発案は社員の方から出ました。中島飛行機(株)に端を発するわが社のこれまでの経緯などを踏まえ、デザイン会社から3案を提示してもらい、その中で社員の支持を50%ほど集めたものを選んで決定しました。「IWAFUJI」の文字のWとAが合体しているのは、和や輪を尊んで、協調性をアピールする意味を込めています。また、前社長の川崎智資氏に、いろいろなところで取材を進めていただき75周年の社史を編纂しました。この中では、第2次世界大戦後、青森営林局の方が「森林は国土の母、工業は父」と話され、それに感銘を受けてわが社が飛行機製造の技術を活かして林業機械の開発に着手したことなどが記されています。
 その後、国内は輸入木材主体の体制が続きましたが、ようやく森林資源が伐期を迎え、森林大国ニッポンとしてその活用を図る時代が到来しました。そうした推移や創業者の考えを文書に残すことで、いま在社している、あるいはこれから入社する若い世代にも伝えることができますし、それにより、わが社で働くやりがい、生きがいを感じ取ってほしいと願っています。
 さらには、地元出身で内外から注目を集めている大谷翔平選手のふるさと応援サポーターに登録し、また、8月からはテレビCMの放映を地元局で始めまして、わが社が何をやっている、何を作っている会社なのかを地域でできるだけ多くの方に知っていただく活動の一環としています。こうした取り組みは、わが社の人材確保にも有効だと思いますし、私自身、地元の学校から依頼を受け、出前授業で林業や林業機械、イワフジ工業の仕事などを説明したりしていますので、露出度を高める努力は今後も進めていきたいと考えています。
 ――宮城県で開かれる森林・林業・環境機械展示実演会での貴社の出展内容は。
 有吉 東北地区で開催されるのは久しぶりですので、今年は例年以上に盛大にやっていこうと計画していますし、75周年の節目で新たなわが社の姿をアピールしていきたい。出展の中身については、まだ公表していない新製品の出展も予定しています。
 社内的には研修の意味を含め、全社員に現地を視察してもらうということで、2日目の6日にバスに同乗し会場に向かいます。工場で働いている社員にとっては、森の中で動く完成品を実際に見る機会が少ないですし、我々の強みは、林業の木材生産に関わる全ての機械を本社工場で作っていますので、各機種の連携などを踏まえながら、総合力で市場で戦っていることを、この機会にさらに認識してほしいと思います。
 加えて他社製品も見てもらい、今後の製品づくりに活かしてほしい狙いもあります。
 ――先ほどいわれた新製品については。
 有吉 一昨年の茨城県会場で初披露したフェラーバケットグラップルGFB90Sを一番の目玉と考えており、その後2年をかけて現地試験を進め、昨年からは全国各地にモニター機を配備し、ユーザーからご意見をうかがって、場所ごとのニーズ把握に努めてきました。現状ではかなりいい性能を持てたと自負しています。材の切断はチェンソーで行いますので、硬い木でも対応できますし、北海道の方には広葉樹が切れるという評価をいただいています。油圧ショベルで支えることにより最後までしっかり切りきれる工夫を加え、先般、大分県下で行われた実演会でも高い関心を持っていただけました。林機展の会場でも実際に動かして性能を見てもらいます。
 ――昨今の国内林業機械市場については。
 有吉 住宅着工戸数が少ないこと、ウッドショックの反動、また、油圧ショベルの価格高騰で作業機まで手が届かないといった事情があり、需要は活性化しない状況にあります。
 また、わが社の事情については、この数年、半導体をはじめとする部品や素材価格の上昇、エンジンの入荷制限といった問題から、注文をいただいても即納できない状況にありましたが、生産体制の変更などで納期の改善を図り、7月からはフォワーダ、プロセッサの受注を再開しています。展示会場ではその点もお客様に働きかけながら、これからの実績アップにつなげていきます。
 高性能林業機械については、車両系、架線系両方の機械を取り扱っていますが、架線系に関しては現場の技術者不足、知識不足の問題も出てきています。急傾斜地では架線系の良さが見直され、わが社でもスマート林業の実装化に向けて関連の技術開発に取り組んでいますが、ハードばかりでなく機械を活用するためのソフト面も拡充していかなくてはいけません。その面では、林業機械の総合メーカーとして、建機メーカーをはじめ幅広いネットワークの中で技術的なやり取りを進めてきましたので、それをこれからの林業活性化、林業振興に活かしたいと考えています。
 ――ありがとうございました。

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