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令和7年9月29日発行 第3569号 掲載

宮城県の森林・林業の概況:林業産出額97.3億円/林業・環境機械展示会特集

 宮城県は東北地方の東南部に位置している。奥羽山脈(西部)、北上高地(北部)、阿武隈高地(南部)から流れ出る河川によってつくられた肥沃な仙台平野は東北一の広がりを持つ穀倉地帯だ。
 県林業は、森林資源が成熟し本格的な利用段階を迎えている。担い手不足や高齢化が進行しており、担い手の確保・育成や新たな木材需要の創出に取り組みながら「木を使い・植え・育てる」循環の仕組みを定着させることが求められている。
 県では、林業の成長産業化と森林資源の適正な管理の両立を図る「森林経営管理制度」の着実な推進や、スマート技術導入による林業生産性向上・木材流通の合理化、自然災害に強い県土の保全対策などを進めている。
 宮城県の森林は約42万ヘクタールで、県土の約6割を占めている。2023年の林業産出額は97・3億円で全国16位。そのうち木材生産部門が59・1億円。2022年の木材・木製品の出荷額は1145億円で、一般製材業及び建築用木製組立材料製造業、合板製造業のいずれの部門でも前年より増加した。林機展の会場である石巻市内には合板工場が3社あり、全国有数の生産規模を誇る。
 木材価格が最高値を記録した1980年には木材生産部門だけで151億円の産出額があったが、その後、木材価格の低迷で大幅に減少し、林業産出額も減少傾向が続いている。2011年は東日本大震災の影響で大きく落ち込んだが、木材加工工場の復旧や震災復興需要等に伴い、木材生産産出額は震災前を上回る水準となっている。
 荒廃した国土の緑化や旺盛な木材需要に応えるため、昭和20年代から40年代にかけて、植林が積極的に進められた。木材価格の低迷などによって収穫の時期は延びているが、収穫の目安となる36年生以上の面積は9割。
 一方、若い林分が極端に少なく、資源の平準化が課題となっている。森林の働きを高め、木材資源を有効に利用し続けるためには、これまで育成してきた森林の手入れや木材収穫後の植林を着実に進めていかねばならない。宮城県の主伐面積に対する再造林率は、近年は20~30%程度に留まる。主伐によって得られる収入に対して再造林に要する費用が大きいことなどが要因だ。
 県では一貫作業や低密度植栽の推進、下刈り回数の削減・隔年化に加え、高齢級間伐の対象林齢を引き下げるなど、林業の省力化・低コスト化に向けた施業体系を推奨。一定の要件を満たした低コスト化施業に対しては、補助率の引き上げを実施している。
 みやぎ環境税を活用した「チャレンジ!みやぎ500万本造林事業」では、事業体の自由な発想による提案型の低コスト再造林を支援しており、大苗の活用による下刈り回数の低減や忌避剤の事前散布など、新たな取り組みを進めている。
 森林組合を含む県内の林業事業体は2022年度末現在で97。林業就労者数は2020年で1449人。林業従事者の長期的な減少、高齢化の進行と立木価格の低迷による林業生産活動の停滞に対処するため、チェンソー、トラクタ、集材機などの機械化に加え、1987年以降はフォワーダ、プロセッサ、ハーベスタといった高性能林業機械が導入され、より一層の機械化が進んでいる。
 2023年度の宮城県の高性能林業機械等の保有台数は計374台。内訳はフォワーダ127台、フォーク収納型グラップルバケット126台、ハーベスタとプロセッサが各50台など。高性能林業機械の導入を推進することは、素材生産量の増大及びコスト削減による事業の合理化を図る上で必要不可欠だ。
 労働災害防止や作業の安全性向上のため、国や関連団体と連携して、林業労働安全に関する知識・技術の向上を図る研修会の開催や安全装備品の普及に取り組んでいる。
 「みやぎ森林・林業未来創造カレッジ」では、安全で正確な伐倒技術と新規就業者にも分かりやすいコーチング力の習得を図る「伐倒技術指導者養成研修」を実施しており、各現場で安全教育を推進する指導者の養成も進めている。

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