世界初の水素燃料電池トラクタ/クボタが大阪・関西万博で披露

大阪・関西万博のEXPOメッセ「WASSE」において経済産業省資源エネルギー庁などが主催する「水素パーク!!」が9月22日から4日間の日程で開催され、その中で(株)クボタ(北尾裕一社長)は、水素で動く自動運転トラクタとして「オートノマス(自動運転)水素燃料電池トラクタ」のコンセプトモデルを初披露した。
初披露された水素で動く自動運転トラクタの出力は100馬力のディーゼルエンジン搭載トラクタと同等水準とし、寸法は全長4380×全幅2200×全高2290ミリ。燃料タンクに入れた水素を空気中の酸素と混ぜ合わせることで電気を生み出し、その電気でトラクタを可動させるので二酸化炭素排出はゼロ。また運転席がなく、前後左右についたスキャナーやカメラなどで自動運転と遠隔操作が可能だ。
同展示ではロータリを装着していたが、作業機を換えることで様々な作業ができる。同社広報によれば、このトラクタは環境対応と作業効率化、省人化を同時に実現することをコンセプトとしている。走行中に排出されるのは水だけで、環境性に優れるだけでなく、自動運転及び遠隔操縦による乗員のいない運用を前提としており、次世代農業機械に求められる機能と価値を具体的な形で表現した。
展示ブースにいた同社のスタッフに話を聞くと「社内のテストコースで実際に土を耕すところを見たが、自分で考えて作業する姿が馬や牛のように見え、非常に感動した」と熱く語った。発売は未定とし、今後は、高度な無人自動運転の検証や、農業向け水素供給方式の検討、農作業への適合性確認など、国内の圃場で実証試験を計画している。
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同社では、オートノマス水素燃料電池トラクタの開発の背景とねらいについて、次のように述べている。
〈開発の背景とねらい〉 (1)農業分野では、気候変動への対応として脱炭素が求められる一方、世界的にも深刻な人手不足と高齢化が進行しており、脱炭素化と省人化の両立が喫緊の社会課題となっている。
同社はバッテリーを使用した電動化に加え、水素・バイオ燃料・合成燃料を使用するエンジンなど、脱炭素化に向けて全方位の研究開発を推進している。特に大型農業機械は高出力・長時間稼働が求められるため、エネルギー密度に優れる水素燃料電池の導入が、求められる性能の実現と環境負荷低減を両立するための有力なソリューションの1つと考えている。
そこで、これまでクボタが培ってきた農業機械開発の技術に、トラクタに最適な水素燃料電池システムを構成・制御する技術、自動運転・遠隔操縦技術を融合し、環境対応と作業効率化・省人化を同時に実現することをコンセプトとしたオートノマス水素燃料電池トラクタを開発した。走行中に排出されるのが水だけのため環境性に優れるだけでなく、自動運転および遠隔操縦による乗員のいない運用を前提としており、次世代農業機械に求められる機能と価値を具体的な形で表現している。
今後、高度な無人自動運転の検証や農業向け水素供給方式の検討、農作業への適合性確認など、このコンセプトモデルによる国内の圃場における実証試験を計画しており、さらなる研究開発を進めていく。
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「水素パーク!!」には、クボタの他にもトヨタ自動車やパナソニック、商船三井など22の企業が出展し、水素を活用した製品やシステムを「街・暮らし」「発電・工場」「航空宇宙」などのゾーンに分けて展示した。また、会場に設けられたステージではトークショーが行われ、水素にまつわるクイズや体験コーナーなどが開催された。
ステージに登壇した俳優の伊原六花氏は、ペダルマシンを漕いで水素を作り出す体験や、「業務用水素コンロ」などに触れ「エコは我慢する、というイメージがあったが、生活がより快適になるための技術だと知った」と驚き、水素を活用した製品について「実際に使ってみたい」と述べた。









