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令和7年9月22日発行 第3568号 掲載

農作業安全の実現に向けて/四国農機展特集

 農作業安全の実現は、農業政策の中でも重点事項の1つだ。全国共通のテーマでもある。農林水産省でも主要施策として各種事業を展開し、農作業事故の撲滅を目指している。「学ぼう!正しい安全知識~機械作業の安全対策と熱中症の予防策」は令和6年度の農作業安全研修実施強化期間として行われた安全対策の重点推進テーマだが、農作業を安全に進めていく上で順守しなければならないことは大きく変わらない。基本の徹底が求められる所以でもある。
 農林水産省によると、令和5年の全国の農作業事故死亡者数は236人で前年(4年)の238人より減ってはいるものの、ほぼ同水準となっている。平成26年当時の一日当たり1人のベースで死亡事故が発生していたのに比べれば減ってはいるが、事は死亡災害。低ければ低い方が、できればゼロが望ましい。
 しかし、農業就業人口が減少して高齢農業者の割合が増加する中、農業就業人口当たりの農作業事故死亡者数は増加傾向にある。このことから、就業者10万人当たりの死亡事故者数は11・6人と他産業に比べ依然として高い水準となっている。農作業実現に向けた様々な啓発・普及活動はこの先も手を抜くことのできない取り組みとなっている。
 このように就業者10万人当たりの死亡事故者数が増加傾向にあることを踏まえ農林水産省では、令和6年2月に、農作業事故死亡者数を令和6年度から令和8年度の3年間で令和4年の件数から半減(238人↓119人)することを目標として設定し、集中的に農作業安全対策の強化を図っている。
 どの辺に焦点を当てているのか。農作業死亡事故を要因別にみると、「農業機械作業に係る事故」では、147人(全体の62・3%)と高い状態が継続している。農業機械作業に係る死亡事故の要因としては、「機械の転落・転倒」が60人、機械事故の40・8%を占めている。機械・施設以外の作業に係る事故では「熱中症」が37人で、(機械・施設以外の作業に係る事故の44・6%)と最も多い。
 また、発生要因を分析すると、 就業者1人当たりの平均耕作面積が10年前と比べて約1・7倍に上昇し、死亡事故リスクの高い農業機械を扱う就業者当たりの作業面積も急増していることが想定される。これが10万人当たりの死亡事故者数の増加要因の一つとなって可能性が指摘されている。
 さらに、近年、死亡事故要因のうち熱中症の人数が増加傾向。我が国の夏季の気温が上昇傾向にあり、生産現場の熱中症リスクが高まっていることも見逃せなくなっている。
 このため、令和7年度の農作業安全対策の推進方針の重点推進テーマに「 学ぼう!正しい安全知識~農業機械作業研修・熱中症対策研修の拡大と充実、未熟練農業者への研修実施~」を掲げた。熱中症対策では、令和7年5月1日~7月31日(3カ月間)、また、農業機械作業研修では令和7年12月1日~令和8年2月28日(3カ月間)研修実施強化期間として推進。
 推進目標として、①農業機械作業研修の回数の拡大と充実②熱中症対策研修の回数の拡大と充実③未熟練農業者を対象とした専用研修の実施を展開していく。
 このうち、農業機械作業研修実施強化期間としての、その他の取り組みをみると、①広報誌やSNSを活用した注意喚起の実施②都道府県・地域単位の推進体制の強化③公道走行時の法令遵守④労災保険特別加入の促進⑤「農林水産業・食品産業の作業安全のための規範」やGAPの周知・実践⑥農作業事故情報の収集と報告の徹底ーなどがあげられている。

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