根粒菌共生系を開発/農研機構など

農研機構は5日、東北大学、帯広畜産大学ならびに理化学研究所との共同研究で、温室効果ガスであるN2O(一酸化二窒素)を分解する能力の高い根粒菌を大豆に優占的に共生させる技術を開発したと発表した。同技術により、土壌中で大豆根粒が崩壊する過程で放出されるN2O量が減少することを確認。大豆圃場からのN2O放出を抑えることで、地球温暖化抑制に貢献することが期待される。
共同研究グループは、根粒共生にみられる「共生不和合性現象」(特定の大豆品種が特定の根粒菌の感染を阻止する現象)を利用して、N2O削減根粒菌が共生する根粒の割合を高めた大豆共生系を開発。通常の土壌ではN2O分解能力が低い土着根粒菌との感染競合に敗れてしまうため、人為的にN2O削減根粒菌の共生割合を高めた。
その効果を実験室で調べたところ、N2O削減根粒菌が共生する根粒の割合(根粒占有率)が90%以上となり、土壌から放出されるN2O放出量は、不和合性遺伝子をもたない大豆の15%にまで減少した。さらに、圃場試験でもN2O削減根粒菌の根粒占有率は64%となり、N2O放出量は、N2O削減根粒菌を接種していない試験区の26%にまで減少した。
農研機構は同技術によって、大豆圃場から放出されるN2O量が大きく削減され、環境負荷の少ない大豆生産が可能となり、地球温暖化の抑制に貢献できると考えられる、としている。









