「野菜の日」でシンポジウム、消費拡大へ魅力PR/農林水産省

農林水産省は8月21日、令和7年度「野菜の日」Webシンポジウムを開催した。これは、8月31日の「野菜の日」に向けて、野菜摂取の必要性や、消費拡大の機運醸成を図るために毎年行われているイベント。今年は「再発見!健康を支える野菜の魅力」をテーマに、お笑いコンビ「はんにゃ.」の川島章良氏をスペシャルゲストに迎えて、野菜の魅力をアピールした。
最初に挨拶に立った農林水産大臣政務官の庄子賢一氏は、野菜の1日の摂取量が256グラムと過去最低を更新したことに触れたうえで、「野菜と健康は切っても切れない関係だ」とし、同シンポジウムが野菜の摂取量増加につながることを期待しているなどと述べた。
続いて農林水産省が、野菜の消費をめぐる情勢を報告。令和5年の野菜の産出額は2兆3243億円で農業総産出額の4分の1を占めている一方、野菜の消費量は長期的に減少傾向で推移しており、1日当たりの摂取量は目標の350グラムより90グラムほど不足している現状などを説明した。
また、厚生労働省は、国民の健康づくり運動「健康日本21(第三次)」について解説。野菜には、生活習慣病予防に効果のある食物繊維やカリウムをはじめ、ビタミンA、ビタミンC、葉酸など豊富な栄養素が含まれ、毎日の食事に野菜小鉢を1皿追加することで循環器病の予防につながることが明らかになっているなどとし、健康日本21においても、野菜摂取量を増やすことの重要性が示されている点を強調した。
厚生労働省はこのような流れを受けて、毎年9月に実施している食生活改善普及運動の令和7年のメーンテーマを「まずは毎日、あと一皿ずつ野菜と果物をプラス」に決定。緑黄色の葉野菜を1皿追加することで、ビタミンA39%、葉酸39%、ビタミンC26%、カリウム17%の摂取量向上が期待できるなどとした。
続くトークセッションでは、「はんにゃ.」川島氏が登壇し、「川島流野菜の楽しみ方」をテーマに、農林水産省農産局園芸作物課課長の宮本亮氏と対談を行った。
川島氏は11年前に腎臓がんを患ったことをきっかけに食生活を見直すなかで、野菜、特に出汁の魅力に目覚め、出汁メーカー・(株)津乃鶴を起業。現在は、お笑い芸人、同社社長のほか、講演会やSNSで出汁を中心とした健康的な食の情報を発信するなど、幅広い活動を続けている。「出汁は、組み合わせや派生が面白い」と言い、最近はゴボウや豆苗から取った出汁の深みある味わいを、茶碗蒸しや炊き込みご飯で楽しんでいるなどと語った。
川島氏は子供のころ、生野菜を中心に野菜を摂っていたため飽きてしまい、野菜嫌いになったことを振り返り、野菜を食べる習慣をつくるには、幼少期の食育が重要だと指摘。野菜嫌いな人には、生野菜ではなく、ミネストローネなどのスープや和風ポトフがお勧めだとした。そして、「芸人である自分が野菜や出汁の魅力を伝えることで、より親しみを感じてもらえれば」と述べ、皆で楽しみながら野菜と親しむ機会をつくりたいと意欲を示した。
その後の取り組み紹介では、コンビニにおけるナッジの活用と、異業種20社の野菜摂取推進プロジェクトが取り上げられ、消費拡大に向けた様々な動きが伝えられた。









