県農政の動き:農業強化ビジョン策定/岩手農機展特集

岩手県は今年7月、岩手県農業の10年後に目指す姿や農業生産の目標を示した「いわて農業生産強化ビジョン」を策定した。令和10年の「農業生産の目標」は、食料自給率120%、農業産出額3500億円、新規就農者数300人を掲げた。
計画期間は令和7年度から10年度までの4年間(終期は、「いわて県民計画(2019~2028)」長期ビジョンと同じ)。
同ビジョンで示された「10年後に目指す姿」は、(1)それぞれの地域の持つ強みを生かした農業が各地域で展開され、県全体の生産量が増大し、食料供給基地としての地位を更に向上(2)豊富な地域資源を活用した農業の実践により、環境負荷低減が図られ、生産性が高く持続可能な農業を展開(3)食料供給基地としての更なる地位向上に向け、地域の核となる経営体を中心に、多様な農業人材が参画した農業を展開。
「いわて農業生産強化ビジョン」の構成は、第1章はじめに=策定の趣旨、計画期間、県民計画との関係、農業分野の個別計画との関係、ビジョンの推進。
第2章現状と課題=本県農業の現状(本県農業の生産力、農業経営体・農業従事者数の推移、農地の利用状況の推移)、社会経済情勢の変化(グローバル化の進展、生産資材価格と農産物価格の推移、農政をめぐる動向)。
第3章本県農業の展望と農業生産の目標=本県農業の展望(農業経営体の展望、農業生産人口の展望、耕地面積の展望、10年後に目指す姿)、農業生産の目標(食料自給率、農業産出額、新規就農者数)。
第4章農業生産の増大に向けた生産性・市場性の高い産地づくり=食料供給基地としての役割を果たしていくための基本方向、具体的な取り組みを明示。第1節:品目ごとの展開方向、第2節:農畜産物のブランド化、第3節:生産基盤の強化。
第5章環境負荷低減と安全・安心な産地づくり=本県農業の持続的発展を確保するための基本方向、具体的な取り組みを明示。
第6章産地づくりを支える人材の確保・育成=農業生産の増大に向けて人材を確保・育成するための基本方向、具体的な取り組み。
第7章地域ごとの展開方向=産地づくりや人材の確保・育成の基本方向や具体的な取り組みを踏まえ、地域ごとの展開方向を明示。第1節:水田地帯、第2節:中山間地域、第3節:沿岸地域。
第8章試験研究の推進=産地づくりや人材の育成に向けた試験研究を推進するための基本方向、具体的な取り組み。
このうち、第4章の「農業生産の増大に向けた生産性・市場性の高い産地づくり」では、品目ごとの展開方向を提示して、特に野菜、果樹、畜産分野においてロボット化、スマート化を図る方針を打ち出している。
野菜については、県中南部の圃場整備地区等において、スマート農業技術の導入などにより、タマネギやバレイショなどの土地利用型野菜の作付拡大の取り組みを推進。県北部を中心とした畑作への高性能機械及びスマート農業技術の導入などにより、キャベツやレタスなどの生産性向上の取り組みを推進。沿岸部の夏季冷涼・冬季温暖で積雪が少ない気象特性を生かし、高性能機械の導入などにより、ブロッコリーなどの土地利用型野菜の作付拡大と収量向上の取り組みを推進する。
果樹については、リンゴの生産性向上に向けてロボット除草機やアシストスーツなどスマート農業機械・機器の導入などにより、管理作業の省力化・軽労化を推進する。
乳用牛については、大学等と連携したAIによる放牧監視や、ロボットトラクタによる飼料生産作業の実証により、公共牧場やコントラクターの省人化・無人化を推進。









