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令和7年8月11日発行 第3563号 掲載

アフリカ農業の機械化推進/JICA・AFICAT事業

JICA(独立行政法人国際協力機構)はアフリカ地域に日本の先進的な技術の導入や農業機械化を推進するため、AFICAT(日・アフリカ農業イノベーションセンター)を立ち上げ、その一環で7 月28日から8月1日にかけて、重点支援5カ国の1つであるコートジボワールにて、有識者・メディア関係者による現地視察を行った。一行は現地でAFICATを推進する同国農業省などの機関を表敬し、水田圃場における農機作業を確認。さらに精米所や米流通業者協会における農機の活用状況を視察、本邦農機メーカー販売店並びに本邦企業を訪問するなど同国における稲作と農業機械化、本邦企業の同地進出の実情などを見て回った。AFICATは、JICAが推進し、アフリカ諸国における先進農業技術の導入促進を官民連携で実施する事業。2019年8月に開催されたTICAD7(第7回アフリカ開発会議)を契機に検討が開始され、アフリカでビジネス展開を検討する本邦の農業関連企業を対象にアフリカ進出を支援しており、アドバイス、展示、実証等の支援を行い、アフリカ諸国における先進農業技術の導入促進を図るもの。2022年2月からタンザニア・コートジボワール・ナイジェリア・ガーナ・ケニアの5カ国にて順次稼働し、昨年2月より新フェーズとして引き続き活動している。AFICAT対象各国では、本邦企業への各種支援、現地の農業関係者からの問い合わせ対応など、現地活動の実施部隊としてAFICAT委員会を順次、設立。コートジボワールでは、農業省の機械化担当局・稲作局に加え、コメ政策の実施機関であるコメセクター開発機構(ADERIZ)、民間セクターの代表としてコートジボワール商工会議所(CCI-CI)を主要機関として、その他国立農業研究センターや農村開発支援公社など様々な機関が参加している。今回の視察ではAFICATコートジボワール委員会の官民主要機関である、農業省、ADERIZ、CCI-CIを表敬。各機関の取り組みや、解決すべき課題などについて意見交換を行い、AFICATの重要性を確認し、日本の技術への期待が示された。また、生産現場視察では、同国中央部のヤムスクロ近郊の灌漑圃場にて中国製(東風井関農業機械)の歩行型耕うん機による耕うん作業の様子を視察。ヤムスクロの北にあるサカスでのCORISAK(サカスコメ農家組合)視察では、広大な灌漑水田にて、ヤンマーミニコンバインによる刈取り風景を視察した。同地区では、壊れて作業が中断していたヤンマー製・クボタ製のコンバインも確認し、故障の実態を聞き取りした。CAFREX(農機サービスプロバイダー)では、中国製による精米プラントの稼働状況を確認した。最大都市アビジャンにあるコートジボワール・コメ流通協会では、JICAが進める技術協力プロジェクトPRORIL2(国産米振興プロジェクトフェーズ2)で導入したサタケ製の光選別機、カンリウ工業製の石抜機の稼働状況を確認。米品質が確実に向上したとの現場からの評価を得た。クボタ・ヤンマーの農機販売代理店の訪問では、日本農機の販売戦略やその実績、評価などをヒアリング。いずれの日本農機も農業現場から高い評価を受けていることを確認した。また、本邦企業(コマツ・伊藤忠商事)の訪問においては同地進出の実態や課題などを詳しく聞いた。その他、PRORIL2事務所やJICA事務所なども訪問した。農政当局をはじめ、生産から加工の現場、農機販売店までさらった中身の濃い視察であったが、総じて感じたのは、農業機械が圧倒的に足りておらずポテンシャルが大きいということだ。同国の米の需要は高く、安い輸入米に頼りがちな現状を打破すべく、当局も増産に力を入れており、その一環で機械化を官民一体となって推進している。そして日本の技術への期待も高い。日本農機が役立てるチャンスも様々あるように感じるものの、農業や商取引をめぐる環境・習慣・仕組みの違いなどで課題も大きい。次週以降からコートジボワールの農業と農業機械化の実情について、詳しくみていく。 

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