水稲への影響懸念/渇水・高温対策本部

既報の通り、農林水産省は7月31日、農林水産大臣を本部長とする「農林水産省渇水・高温対策本部」を設置した。現在、少雨傾向により、東北、北陸、近畿等の一部地域において、渇水・高温による水稲の生育等への影響が懸念されている。同日開催された本部会議では、小泉進次郎農林水産大臣から、次の通り指示があった。現在、少雨傾向により、東北、北陸、近畿等の一部地域において、渇水・高温による水稲の生育等への影響が懸念されていることから、今後の対応について、以下の3点を指示する。1つ目は、渇水・高温に関する情報の収集・発信や節水の働きかけ等について。国土交通省、都道府県等と連携して、渇水・高温に関する情報を収集・発信するとともに、現場への節水の働きかけや応急ポンプの貸出し等を的確に行うこと。2つ目は、渇水対策に係る補助事業(水利施設管理強化事業)の積極的な活用について。本年度からの新たな取り組みとして、現場における渇水時のポンプの調達・運転等に係る諸経費を補助することとしているので、渇水傾向の地域にプッシュ型で働きかけ、地方公共団体等と連携して、本事業を積極的に活用すること。3つ目は、高温や斑点米カメムシ類に対する被害防止の徹底について。8月は、高温や斑点米カメムシ類による被害防止に向け重要な時期であり、地方公共団体等とも連携して、被害防止に向けた技術指導や防除の徹底を図ること。特に斑点米カメムシ類について、追加的に一斉防除を実施する際の支援を検討すること。また、今後も高温傾向が継続した場合も対応できるよう、高温耐性品種への切り替え等、高温に強い産地形成に向けた施策を検討すること。これらにより、限られた水資源の有効利用や対策技術の励行に努め、渇水・高温による被害の軽減に注力してもらいたい。農林水産省は今年度からの新たな取り組みとして、「水利施設管理強化事業」によって、現場における渇水対策のためのポンプの調達・運転や番水等に係る諸経費を補助することとしている。水利施設管理強化事業(公共)は、令和7年度予算概算決定額で33億7500万円(前年度27億3500万円)を措置している。農業水利施設は、食料安全保障の確保の基盤であり、また、国土保全や健全な水循環の維持・形成に寄与していることから、自然的・社会的・経済的情勢の変化を踏まえて、施設管理者への支援を充実し、施設機能の適切な発揮を図る。同事業のうち、「渇水・高温対策」の対象施設は、渇水・高温対策に取り組む農業水利施設。対象経費は、渇水対策BCPの策定、ポンプの調達、設置、運転等に要する費用。国庫補助率は2分の1。国土交通省によると、7月28日現在の渇水状況は、14水系17河川で渇水により取水制限等の対策をとっている。中国地方整備局、東北地方整備局では、渇水対策本部を設置している。また、令和7年の斑点米カメムシ(イネカメムシを含む)の注意報・警報の発表状況(7月30日現在)は、27道府県で33件の注意報が発表されている。警報の発表はまだない。









