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令和7年8月11日発行 第3563号 掲載

米の増産に舵切る/米の関係閣僚会議

第3回米の安定供給等実現関係閣僚会議が5日開かれ、今般の米の価格高騰の要因と対応の検証等について小泉進次郎農林水産大臣から報告を受けた。検証の結果、「需要量に対し生産量が不足していた」ことが明らかとなり、石破茂首相は「米の増産に舵を切る」ことを指示した。増産に向けては、農業経営の大規模化・法人化やスマート化の推進などを通じた生産性の向上に取り組む方針を示した。農林水産省が会議に提出した検証結果の資料によると、農林水産省は、人口減少等による需要のマイナス・トレンドの継続を前提として、翌年産の需要量の見通しと生産量の見通しを作成(令和4年秋・令和5年秋)したため、家計調査やインバウンドによる需要増等の実態を踏まえた直近の消費動向を考慮してこなかった。また、生産量の見通しにおいても、精米歩留まりが低下していることを考慮しなかった。他方、実際の生産量及び在庫量から計算した需要量(玄米ベース)は、令和4/5年と比較して、令和5/6年、6/7年は増加。また、精米とう精数量から推計した需要量(精米ベース)でも、令和4年産と比較して、令和5・6年産は増加。その要因は、高温障害等により精米歩留まりが悪かったことから、玄米ベースでの必要量が増加したこと(供給面の要因)に加え、インバウンド需要や、家計購入量の増加など1人当たり消費量の増加によるものと考えられる。この結果、生産量は需要量に対し令和5/6年:40~50万t程度(需要量比:6~8%程度)、令和6/7年:20~30万t程度(需要量比:4~5%程度)不足し、民間在庫を取り崩し、需要量に見合う供給量を確保せざるを得なかった。民間在庫は、多くが既に売り先が決まっているものであり、緊急事態に対応できるバッファーになり得ない状況。民間在庫の減少に伴い、流通段階では、次年度の端境期に米が不足するとの不安から競争が発生。卸売業者等では、新規の調達ルートを開拓したり、同業者間で取引するスポット市場を通じて、比較的高い価格の米を調達した。これらが米価高騰の要因となる中、農林水産省は、生産量(玄米ベース)は足りているとの認識の中で、1.流通実態の把握に消極的であり、マーケットへの情報発信や対話も不十分、2.政府備蓄米についても、不作時に備蓄米を放出するというルールの下、放出時期が遅延。こうした対応の下で、卸売業者等の不安感を払拭できず、更なる価格高騰を招いた、と分析した。米増産に向けた今後の方向性としては、1.需給の変動にも柔軟に対応できるよう、官民合わせた備蓄の活用や、耕作放棄地も活用しつつ、増産に舵を切る政策への移行、2.農地の集積・集約、大区画化や、スマート農業技術の活用、新たな農法(節水型乾田直播等)等を通じた生産性の向上、3.米国の関税措置による影響を分析しつつ、増産の出口としての輸出の抜本的拡大、4.精米ベースの供給量・需要量や消費動向の把握等を通じた、余裕を持った需給見通しの作成と消費拡大、5.流通構造の透明性の確保のための実態把握や流通の適正化を通じた消費者・生産者等の納得感の醸成、6.作物ごとの生産性向上等への転換、環境負荷低減に資する新たな仕組みの創設等を通じた水田政策の見直し(令和9年度)などを推進する。

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