「竹田市ファーマーズスクール」卒業生に聞く:阿南皐平さん/大分県特集

大分県竹田市では「竹田市ファーマーズスクール」を2018年度に開校し、新規就農者の育成を行っている。かつては「とまと学校」と名乗り、いち早く農家育成に取り組んでいた。現在はトマトとミニトマト、ピーマンを対象とし、ベテラン農家がコーチとなり営農の指導を行っている。
同スクールの卒業生で農園を経営して3年目の阿南皐平(あなん・こうへい)さんに話を聞いた。
▽主な栽培品目:大玉トマト27アール
▽主な使用農機:谷換気装置、自動冠かん水システム
阿南さんは大分県出身の30歳。大学進学を機に他県に移住し就職した。その後、農家になるために大分県に戻り、竹田市ファーマーズスクールに入学。同スクールは、1年目に農家で実習をして栽培の基本などを学び、2年目は自身で10アールのハウスを使った模擬営農に取り組む。阿南さんはそういった経験を通して、トマト栽培に必要な技術を習得していった。
なぜUターンして農業を志したのかと聞くと「あまり人と接しなくていいから」と返答した。東京で観光業に従事した際、接客が自分には向いてないのだと痛感したという。
実家が農業を営んでいたことから自然と農業に惹かれていったといい、同スクールを卒業した現在は独立し、両親が阿南さんの農園を手伝っている。
農家になりたいと言ったときは「やりたいなら、やりなさい」と背中を押してくれた。ちなみに、両親は阿南さんとは別に白ネギ、スイートコーンなどの露地野菜を栽培しているそうだ。
大分県で農業をする利点を聞くと、「昼夜の寒暖差が大きいので、トマトをおいしくしてくれます」と答えた。彼が農園を構える竹田市菅生(すごう)地区は、標高500メートルを超える高原地帯。昼夜の寒暖差はトマトの糖度を高めるという。また、この地域は畑地かんがい施設が整備されており、農業用水の確保ができることなどをあげた。逆に不利な点を聞くと、冬の寒さが厳しく、水管パイプの凍結に用心が必要だと話した。
今後の目標は、暑さに耐えるトマトの品種探しや栽培技術の向上に邁進したいそうだ。トマトの自動収穫機にも興味があると言った。
新規就農を考えている人へのメッセージを、と聞くと「とりあえずやってみてください。農業は変わり者でも受け入れてくれる器があると思う。僕は農家になってストレスの少ない毎日を送っています」と答えた。









