7年度の開発・実証課題に植栽機と自動運転技術/林野庁

林野庁研究指導課技術開発推進室(塚田直子室長)は7月24日、令和7年度林業機械・木質系新素材の開発・実証に関する林野庁補助事業の実施事業者及び取組概要についてまとめ、公表した。まとめたのは、令和7年度当初予算の「林業デジタル・イノベーション総合対策」のうち「戦略的技術開発・実証事業」と令和6年度補正予算で実施する「林業のデジタル化・イノベーションの推進」での「林業機械・木質系新素材の開発・実証事業」の取組内容や期待される事業効果などについて。7年度の当初予算では3課題、6年度の補正予算では4課題を採択し、それぞれ実用化に向けて開発を進めていく。
令和7年度当初予算の「戦略的技術開発・実証事業」で行われる林業機械の開発・実証のテーマは、「自動運転フォワーダの実用化に向けた多対多コントロールシステム等の開発」と「急傾斜地に対応した遠隔操作式植栽機械の開発」。それぞれ、前者はパナソニックアドバンストテクノロジー(株)を代表提案者として、(株)諸岡、(株)国際電気通信基礎技術研究所、国立研究開発法人森林研究・整備機構、東京農工大学が、後者は松本システムエンジニアリング(株)が事業者として研究・開発に当たる。
また、木質系新素材の開発・実証の採択課題は「改質リグニンの産業化を促進する材料リサイクルと副産多糖類利用技術の開発・実証」。国立研究法人森林研究・整備機構を代表提案者として、事業化に向けた取り組みを進めていく。
このうち林業機械関連の開発・実証の取り組みをみると、「自動運転フォワーダの実用化に向けた多対多コントロールシステム等の開発」では、先山・土場などの複数箇所からの複数台のフォワーダに自動運転指示や遠隔操作を行うための多対多コントロールシステムや、異常発生時のリカバリー機能の開発により、実用化に必要なユーザーインターフェイスの構築を目指す。丸太運搬時の労働災害リスクの回避とともに林業の労働生産性の向上を図るのが狙いだ。
また、「急傾斜地に対応した遠隔操作式植栽機械の開発」では、(1)植え穴の掘削から植え付け、側方転圧までの作業ができる植栽用アタッチメント(2)アタッチメントを装着する建設機械には、スタビライザー装置、アシストウインチ、遠隔操作機能、立体視映像システムを搭載し、急傾斜地でも安全に作業できる機械―の開発を目指す。植栽作業での機械化による軽労化と急傾斜地の作業の安全性向上を目標に掲げる課題だ。
また、6年度補正予算での採択課題は、既報の通り、林業機械の開発・実証では、(1)遠隔操作機械の自動走行技術の改良およびケーブルグラップル集材システムの開発(事業者=松本システムエンジニアリング(株)、久大林産(株))(2)自動運転下刈機械の傾斜地走行性能の向上と植栽アタッチメントの開発(同=(株)NTTドコモ、(株)筑水キャニコム、千歳林業(株))(3)集材・造材マルチワークを可能とする自動運転集材機・架線式グラップルの開発・実証(同=イワフジ工業(株)、(株)中井林業)の3テーマとなっている。









