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令和7年7月28日発行 第3561号 掲載

市場の概況:顧客課題に向き合う/高知県特集

 高知県の総農家数は、2020年農業センサスによると、令和2年現在1万9930戸、うち販売農家数は1万2178戸、自給的農家数は7752戸で、5年前の調査と比べて販売農家数は20・8%、自給的農家数は22・1%減少している。基幹的農業従事者は1万9349人で、そのうち65歳以上は1万2299人で63・6%を占めており、前回より4・2%上昇している。
 令和5年の農業産出額は1128億円で、野菜、果実、畜産等が増加したことから、前年に比べ56億円(5・2%)増加した。主要部門別に構成割合をみると、野菜が705億円で62・5%を占め、次いで果実が131億円(11・6%)、米が103億円(9・1%)、畜産が96億円(8・5%)となっている。
 農業産出額は平成27年以降1000億円を超えて推移しており、特に野菜の割合の高さは全国一である。
 品目別では上位から、(1)ナス=131億円(2)米=103億円(3)ニラ=98億円(4)ミョウガ=88億円(5)ショウガ=82億円(6)キュウリ=74億円(7)ピーマン=58億円(8)ユズ=38億円(9)ブンタン=34億円(10)シシトウ=32億円―となっている。そのうち、ナス、ニラ、ミョウガ、ショウガ、ユズ、ブンタン、シシトウなどが全国一の産出額を誇っており、園芸王国とも呼ばれる。
 県では、オランダの環境制御技術を高知県の気候や作物に適する技術として改良・普及した「次世代型こうち新施設園芸農業」を推進。生産性や効率性を更に向上するため、植物の生理情報をリアルタイムに「可視化」し、AI(人工知能)などを利用して栽培管理や収量予測および省力化に活用する新たな農業(Next次世代型こうち新施設園芸農業)の研究開発に取り組んでいる。
 同研究では九州大学大学院農学研究院教授・北野雅治博士が提唱している「IoP(Internet of Plants)」をコンセプトに関連試験を実施している。今年度は、▽IoP営農支援AIシステムの構築とIoPクラウドのデータ解析▽植物生体情報を活用した増収技術開発▽土壌水分状態の「見える化」及び日射比例かん水技術開発▽病害虫の発生予察または予測技術の開発▽機能性成分に関する研究▽県産育成品種の開発―などの課題を進めている。
 今年これまでの流通各社の実績をみると、前年並みで推移している。昨年の米価の高騰は一部の担い手農家には良い影響があったが、小規模を中心とした農家にとっては影響は薄かった。流通各社に顧客の動向を聞くと、皆そろって「慎重」という言葉が聞かれた。実際、今回の米価の高騰はこれまでの資材や燃料価格の高騰によるマイナス分がゼロになったとする人も多い。
 また、米価の高騰もいつまで続くかわからないと、一喜一憂せずに慎重になっているという。連日ニュースなどで米価の話題が持ち上がる状況になり、今年も昨年並みの価格だろうと予想されている。このままの価格がしばらく続けば、生産者も先のことを考え農機への投資が進むに違いないと、各社は顧客のニーズや課題解決に応える提案でのサポートで県内農業を盛り上げている。

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