乾田直播で省力化/ヤンマー関東甲信越支社が講演会

既報の通り、ヤンマーアグリジャパン(株)関東甲信越支社(杉山靖彦支社長・茨城県稲敷郡阿見町よしわら1の19の1)は15、16の2日間、栃木県矢板市のデカーレ矢板にて「スマートアグリフェアin栃木」を開催した。会場では、▽直播栽培について―乾田・湛水の特徴や栽培ポイント(ヤンマーアグリジャパン(株)関東甲信越支社)▽ザルビオ最先端の栽培管理支援システムについて(BASFジャパン(株))▽稲の高温対策について(カネコ種苗(株))―の講演会も併催し、多くの来場者から好評を得た。ここでは、同支社による直播栽培の講演内容をみる。
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直播栽培の講演ではまず、水稲生産で規模拡大を図る担い手農家にとって、育苗・耕起・整地・田植えといった春作業が負担になっている現状を示し、直播栽培を導入することで、育苗や移植作業が不要になるため春作業の省力化ができ、労働時間の削減につながることや、移植栽培との組み合わせで作業ピークの分散が可能であることをアピール。また、ハウスを使わずに水稲栽培ができるため、耕作面積を増やせるといった利点もあげて、規模拡大や経営の多角化への有効なアプローチになることを示した。
続いて直播栽培の種類として、畑状態の水田に播種する乾田直播と、代かきした水田に播種する湛水直播を紹介。それぞれのメリットとして、乾田直播では▽育苗、代かきなどの作業を省力化▽大規模栽培が可能▽労働負担の軽減―をあげ、湛水直播では▽育苗、ハウスが不要で省力化▽昨期分散で効率的▽規模拡大が可能―をあげた。
また、乾田直播栽培の基本として、(1)圃場準備(2)肥培管理(3)水管理(4)雑草対策(5)病害虫対策の5点を取り上げ、移植とも湛水直播とも違う点を理解することが大切であると強調した。
それぞれの主なポイントは次の通り。
(1)圃場準備=苗立ち・生育・除草剤の効果安定のために均平作業を実施。均平は高低差10センチ以内を目標とする。播種から入水までは、畑と同様の適度な水分状態を維持。
(2)肥培管理=乾田直播は、播種後の乾田管理により土壌窒素供給量が低下する傾向にあるため、代かき圃場の1・5倍程度、窒素施肥量を増量する必要がある。基肥一発型施肥を実施する場合は、直播専用の基肥一発型肥料を施用。
(3)水管理=苗立ちまでは表面停滞水排除、苗立ち後は移植栽培と同様の水管理。
(5)雑草対策=乾田直播では、圃場の仕上げ完了後から雑草が動き出す。除草剤で雑草の発生や生長を稲よりも遅らせることが重要。「土壌処理/非選択性除草剤」+「水田用除草剤」との体系処理。
(6)病害虫対策=種子粉衣剤による種子消毒と本田防除。
次に、乾田直播の主な方式として、グレンドリルによる乾田直播体系と耕起同時乾田播種体系を紹介。それぞれのメリットとして、グレンドリル播種体系は▽麦・大豆などの転作作物を含め、機械の応用ができる▽高出力トラクタとの組み合わせで高速作業が可能▽大規模経営が可能。耕起同時乾田播種体系は▽耕起・播種・施肥を同時に実施するため省力化▽麦、大豆、ソバ等の播種にも汎用利用でき、機械導入コストを低減できる―などをあげた。
また、グレンドリル播種体系においては、播種適期にトラクタが圃場に入れるよう圃場を十分に乾かすことや、播種前にケンブリッジローラーやパワーハローなどで十分に砕土や鎮圧を行うことが、成功のポイントであるとした。そして、播種適期までに播種床を作る必要があるため作業能率が求められるとし、その際に必要な機器として、浅耕リバーシブルプラウやディスクロータリー、パワーハローやバーチカルハロー、ケンブリッジローラー、グレンドリルなどをあげて、具体的な型式や価格、実演動画などを紹介。関係指導機関やJAなどと連携を図りながら、地域の気候・風土に適した技術を検討してほしいとした。









