36年ぶりに国際芝草研究会議/日本芝草学会が主催

日本芝草学会(赤嶺光会長・琉球大学教授)主催による「第15回国際芝草研究会議」が12~16日の5日間、長野県軽井沢町の軽井沢プリンスホテルを中心に開かれた。1969年にイギリスで始まった同会議は、アメリカ、ドイツ、カナダなど世界各地で4年間隔で開催されている。日本では1989年に開かれており、今回36年ぶりの開催となった。世界27カ国から約400人の芝草の研究者や技術者が集まり、今ある芝地管理の課題の解決に向けて成果を披露した。
国際芝草研究会議は、芝草の生産と利用のあらゆる場面における研究及び情報を発表し、国際的な芝草研究者との交流を促進する会議である。1969年にイギリスで開催されたのを皮切りに、アメリカ、ドイツ、カナダ、フランスなど、4年間隔で開催されている。前回2022年にはデンマークで開催された。日本開催は1989年以来となり、実に36年ぶりの開催となる。
前回大会は国内のゴルフブームの影響で、芝草のスポーツターフへの利用が盛んであった。それに加え昨今では、芝の人の心を癒しストレスを和らげる効果が注目され、人々の身体と心に有益な身近な存在として研究が進められている。
12日の大会初日には開会セレモニーと基調講演が行われた。会の冒頭、大会実行委員長の外木秀明氏が「世界中の研究者が一堂に会するこの会議が芝草の研究と未来をさらに発展させるものと信じています。参加者だけでなく、世界中の芝草の研究者にとって充実した会議になることを願います」と開会宣言した。
次に日本芝草研究開発機構の田村和夫理事長が「気象変動や芝草管理者の人的不足など、芝草研究に求めらられる課題は増えている。この大会が様々な課題の解決につながるものになることを祈ります」と挨拶した。
その後、基調講演では「日本の芝草文化の歴史紹介」矢口重治氏(日本芝草学会・元副会長)、「日本における学校芝生化の普及史」藤崎健一郎氏(同・副会長)、「遺伝子解析による芝の遺伝子特性」明石良氏(宮崎大学理事、副学長)がそれぞれ講演した。
大会は5日間にかけて行われ、実務者セミナー、大学院生スピーチコンテスト、シンポジウムなどを実施。現地見学会では、埼玉スタジアム2002、日高カントリー倶楽部、東京競馬場、浅間高原CCなどを訪れ、それぞれの環境、目的に即した管理方法や、激しい利用で傷んだ芝生の回復方法、ラージパッチの防除方法などを管理者から直接説明を受けた。
また企業からのプレゼンでは、各社が取り組む将来の芝草産業に有益と思われる事柄を示し、その具体例も紹介。今後の開発動向、研究開発における優先事項等の紹介なども行い、将来の芝草管理においての取るべき重要なステップとアクションを網羅的に学ぶ機会となった。
外木実行委員長は「36年ぶりの日本開催ということで、日本の芝草文化を世界の皆さんに見てもらいたい。日本の芝草研究者の数は、世界に比べて少ない。この大会を通じて芝草研究を盛り上げ、若い世代に魅力のある分野にしていきたい」と語った。









