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令和7年7月14日発行 第3559号 掲載

市場の動向:農業産出額2890億円/長野県特集

 県土が広く、地域によって様々な気候を活かして、多彩な農作物を生産している長野県。特に野菜・果物・花きなどの栽培が盛んな園芸大国であり、全国でもトップクラスの生産量を誇る。
 令和5(2023)年における長野県の農業産出額は2890億円となり、全国11位であった(キノコを含めると3431億円)。農業産出額の内訳は、果実が1000億円で全体の34・6%を占め、最多。次いで野菜が957億円で同33・1%、米が426億円で同14・7%、花きが163億円で同5・6%、乳用牛が114億円で同3・9%などとなった。野菜と果実で農業産出額の約7割を占める園芸大国となっている。
 全国シェア1位を占める園芸作物も多く、令和5年産で野菜ではレタス、セロリなど実に41品目、果樹はネクタリンやクルミ、プルーンなど11品目。花きはカーネーションなど55品目、キノコはエノキタケやブナシメジ、エリンギなど8品目が1位となっている。
 こうした多彩な農業を振興し、高い品質の農産物を積極的に拡販するべく、長野県は「第4期長野県食と農業農村振興計画」(令和5~9年度)を策定。基本目標に「人と地域が育む 未来につづく 信州の農業・農村と食」を掲げ、これを実現するべく▽皆が憧れる経営体の育成と人材の確保▽稼げる農業の展開と信州農畜産物の持続的な生産▽マーケットニーズに対応した県産農畜産物の販路開拓・拡大―などに取り組んでいる。
 一方、昨年から今年前半の県内の農機流通実績は、各社とも概ね好調だったようだ。昨年7月に開催されたJA農機&資材フェスタが大きな役割を果たしたのは間違いない。さらに米価の値上がりを背景とした稲作農家の投資意欲の高まりや、市場環境の回復により、トラクタ及び作業機を中心に、主要機の動きが活性化。各社の価格改定を1つの軸として、その前に需要を先取りした注文が相次いだ。大型機・高性能機の駆け込み需要も大きかったとみられる。
 また、地域的な動きとしては、果樹関連や草刈機も人気。ブドウを中心とした果樹農家の好調を受け、SSや高所作業機、小型トラクタ、乗用モアなどのニーズが高まっている。さらに草刈り機器は、山に囲まれ、中山間地が多い地域であるがゆえに、「他県よりも草刈機器の需要が多い」「法面の草刈りニーズが高い」という。安全かつ効率的に作業ができるラジコン草刈機が人気を集めているほか、JA全農長野もJA推奨型式として歩行草刈機や乗用モアなどを設定し、拡販に努めている。また、大型機・高性能機の普及が進むにつれ、それらの整備ニーズも増伸。各社とも修理・整備事業に力を入れ、利益の大きな柱となっている。対して、野菜作は豊作ゆえの値崩れを起こし、関連機器の動きは今ひとつだったようだ。
 こうした活況はいつまで続くのかという先行き不透明感も漂うが、たとえ一時的な回復であれ、米価の値上がりに端を発した好況は、県内農家に農業を続ける意欲をもたらしている。販売店各社は県内農家の営農意欲と儲かる農業を支えるために、各地域に適した提案を続けている。

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