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令和7年7月14日発行 第3559号 掲載

米の安定生産を/作物学会が緊急提言

 一般社団法人日本作物学会(大川泰一郎会長)は3日、「我が国の主食である米の持続的な安定生産、食料自給率向上、食料安全保障に向けて」と題した緊急声明を発表した。
 「令和の米騒動」を踏まえ、米高騰の背景には米生産における要因もあると考えられ、温暖化が懸念されている中で米と穀類の持続的な安定生産の実現が重要であることから、日本の現在の米の生産に関する懸念点を説明したうえで、4つの提言を示している。概要は次の通り(抜粋)。
 【米生産に関する懸念点】温暖化により国内の多くの地域で高温登熟障害米の発生が確認され、品質の著しい低下と収量減少が顕著。また、イネカメムシが越冬可能となり、令和6年にはイネカメムシが大量発生し、群馬・埼玉などで大幅な収量及び品質低下をもたらした。温暖化による高温、渇水が連続して続き、米の収量、品質低下を引き起こし、生産量が低下した大きな要因の1つとなっている。
 さらに令和6年度食料・農業・農村白書によれば、農業経営体の急減が予測されており、若い世代の担い手の育成が進まなければ我が国の米の生産量はさらに低下が懸念される。また、化学肥料、燃料などの生産コストは高騰しており、国内での有機質肥料や資源回収による肥料生産へのシフトも課題となっている―など。
 【提言事項】
 (1)国内各地域における持続的な米の生産による完全自給、麦、大豆などを含む穀物の食料自給率の向上
 (2)気候変動による高温障害、旱ばつ、冷害、大型台風など自然災害に強いイネなど作物の生理的メカニズムの解明、品種改良および栽培技術、および地域の資源循環型作物生産技術の開発に関わる研究の推進、及び教育、人材育成の強化
 (3)温暖化に対する被害を軽減する肥培・水管理や適応品種の選択など対策技術の開発・普及のさらなる推進
 (4)国内外の食料生産に対する気候変動リスクを見据えた作物生産の将来予測とその対策、食料備蓄、食料安全保障の強化
 同学会はこれらの提言を主に政策立案者、また、国及び都道府県の作物生産に従事している関係機関及び団体、国民に向けて広く発信。今後も自給率向上や食料安全保障の実現に向け、関連学会及び機関と協力して貢献していく、としている。

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