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令和7年7月7日発行 第3558号 掲載

草地畜産種子協会が稲WCSシンポジウム/トラクタ・作業機特集

 一般社団法人日本草地畜産種子協会(田中誠也会長)は2日、「稲ホールクロップサイレージ利用推進シンポジウム―いちからわかる稲WCS―」をWeb開催した。飼料自給率の向上を図ることを目的として、稲WCSの生産・利用の方法や取り組み事例、品種等について講演が行われた。
 開会挨拶した田中会長は、約500名の申し込みに謝意を示したうえで、畜産をめぐる情勢は、円安や輸入飼料の高騰などで厳しい状況にあると言及。先に国が公表した食料・農業・農村基本計画でも食料安全保障が強調され、循環型畜産の体制確立が強く求められているが、その点で稲WCSは、コントラクターやTMRセンターなどの仲介で耕畜連携体制を構築して地域に密着しており、資源循環や飼料自給の面でも、水田フル活用を進める面でも大きな役割を担うなどと語った。
 続いて講演が行われた。「稲WCSのこれまでと今後の展望~2025年の政策激変への対応に向けて~」と題し基調講演した宇都宮大学農学部農業経済学科助教・小川真如氏は、稲WCSの生産動向と今後の展望を紹介。稲WCSは80年代から生産が始まり、2024年には5・6万ヘクタールまで生産面積が拡大し、既存の飼料作物である牧草7・5万ヘクタールや大麦約6万ヘクタールと同等規模となった。不安定な生産拡大が続く飼料用米に比べ、稲WCSはコントラクター・TMRセンターの介在などを背景に地域に着実に定着・安定的に拡大し、現在では日本の自給飼料になくてはならない存在となっている。一方で、稲WCSの生産・利用は財政負担(補助金)に依存していることから、現在注目されている(1)水田政策の根本的見直し(2)食料・農業・農村基本計画(3)令和の米騒動―の動向によっては大きな影響を受ける可能性もあり、稲WCSの社会的意義について国民の理解を広げることが重要などと語った。
 また、農研機構中日本農研センター研究推進部技術適用研究チーム長・山口弘道氏は「稲WCSの持続的多収生産と低コスト省力栽培技術」と題して、稲WCSの牛ふん堆肥の活用による持続的多収生産と施肥コスト低減、乾田直播による低コスト省力栽培のポイントを講演。後者については、(1)省力・低コスト移植栽培(密苗、密播)(2)直播栽培をあげ、ここではプラウ耕鎮圧体系による乾田直播栽培の実証を報告。プラウ耕での深耕や、大区画水田でグレーンドリル等を活用した高速播種、ケンブリッジローラによる鎮圧などを行い、同栽培法では機械・水田の汎用利用ができ、水稲作を維持しつつ、経営規模拡大や水田飼料生産の作目拡大なども期待できるなどと語った。

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