県の取り組み:持続可能な農を推進/長崎県特集

長崎県は今年2月14日、大石賢吾知事による記者会見を行い、2025年度の一般会計当初予算案を発表した。総額7347億3600万円で、24年より1億円減となり、2年連続で前の年度を下回った。一方、6年連続で7000億円を超える規模を確保した。
農業に関する取り組みは、持続可能な農林水産業の推進を掲げ、(1)気候変動に強い農業産地づくりを推進(2)持続可能な集落・産地づくりサポート(3)高能力雌牛の導入促進―などをあげた。
大石知事は会見で「農業の分野において、気候変動リスクに対応した品種や技術の開発、実証、資機材の導入支援などの取り組みを推進する」と、その一部を説明した。加えて「畜産業においては、肉用牛の産地の発展に向け、繁殖能力の高い雌牛の導入を推進する」と述べた。
農業関連の各事業予算は次の通り。▽「ながさき農業気候変動総合対策事業費」に6500万円。これは知事が会見で説明した事業で、気候変動の影響に対応する品種や技術などの調査、開発、実証、普及を一貫して行う▽「稼ぐ農山村チャレンジ支援事業費」に2200万円。地域の顔となる特産品づくりや農産物直売所の機能を強化▽「集落・産地サポート事業費」に1900万円。作業のアウトソーシング化を支援する▽「次世代高能力雌牛群整備促進事業費」に2500万円。産肉能力向上に加えて「おいしさ能力」に着目した繁殖雌牛の改良を推進する。
▽「ながさ木ウッドチェンジ事業費」に2000万円。県産材の利用拡大のため、非住宅建築物の木造化に向けたアドバイザーの派遣、セミナーの開催など県産材利用に対する支援を実施▽「ながさき農業労働力確保支援事業費」に1500万円。所得向上を目指す雇用型経営体を育成するため、特定技能外国人材の受け入れや、多様な人材活用を促進する▽燃油や肥料の使用量低減に資する資機材導入などの支援として2億円▽消費が停滞している長崎和牛の販売促進キャンペーンに5900万円。同和牛のプレゼントや割引クーポンを配布するとした。同和牛に関しては、県外や海外での販路拡大などにも2200万円の予算を計上した。
その他、「空飛ぶ未来を拓くドローンワールドプロジェクト」に8300万円。24年も同様の事業があったが、今年度は1200万円増額した。これは「日本一の離島県」としてドローンの社会実装に向けた取り組み。サービス事業者と利用者をつなぐマッチングサイト「長崎県ドローンプラットフォーム」の設置、オペレータ育成、イベントの開催などを実施し、農業分野では果樹のドローン活用や一斉防除などを支援する。長崎県と福島県は24年に「新技術実装連携『絆』特区」として国から指定されており、ドローンの「レベル4」飛行(※人口が密集した地域などでの飛行や、操縦者がドローンを直接目で確認できない状態での飛行などを指す)が可能だ。福島県の事業者とのマッチングに関しても取り組むとしている。
同知事は昨年の会見で「これまで日本一の離島県として、次世代の物流を実現するため、ドローンによる配送サービスを全国に先駆けて取り組んできた。(中略)日本をリードする未来大国への大きな一歩だ」と意気込みを伝えた。









