グリーンな経済システム構築/環境省・7年版環境白書

環境省は6日、「令和7年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」を公表した。今回は「『新たな成長』を導く持続可能な生産と消費を実現するグリーンな経済システムの構築」をテーマにしている。
昨年5月に閣議決定された第六次環境基本計画では、環境政策が目指すべき社会の姿として「循環共生型社会」の構築を掲げ、現在のみならず将来にわたって「ウェルビーイング/高い生活の質」をもたらす「新たな成長」の実現を打ち出した。環境のもたらす恵みを将来世代まで引き継いでいくためには、現在の経済社会をネット・ゼロで、循環型で、ネイチャーポジティブが統合されたものへと大胆に変革していくことが必要不可欠であるとの考えが、同テーマにつながった。
今年版のポイントは、(1)2025年1月に米国がパリ協定からの脱退を表明したが、我が国としては、脱炭素と経済成長の同時実現を目指し、2050年炭素中立(ネット・ゼロ)の実現に向けた取り組みを着実に進めていく(2)地球規模の環境問題においては、先進国・途上国の区分を超えて、分断ではなく、共に取り組む「協働」が重要。AZECをはじめ、国際社会に対して、我が国から訴えかけていく(3)持続可能な社会に向けた科学技術・イノベーションとスタートアップ支援(4)「ウェルビーイング/高い生活の質」を実現するため、環境・経済・社会の統合的向上の実践・実装の場として位置付けた「地域循環共生圏」―の4点。
第1部 総説(全4章)、第2部 令和6年度に各分野で講じた施策(全6章)、及び令和7年度に各分野で講じようとする施策(全6章)で構成され、第1部は次のような内容となっている。
▽第1章「市場」~環境とビジネス~:国内外の気象災害、環境問題による経済的影響を考察し、我が国の地球温暖化対策の目指す方向性を示すとともに、近年拡大するサステナブルファイナンス、環境情報開示等の「新たな成長」を導いていく経済活動の取り組み、環境とビジネスの動向について解説。
▽第2章「政府」~循環経済・自然再興・炭素中立の統合に向けた取組~:気候変動、生物多様性の損失及び汚染という相互に関係する3つの世界的危機に対し、最新の動向や施策を紹介するとともに、課題の相互依存性を認識して循環経済・自然再興・炭素中立等政策の統合、シナジーを図ることの重要性を紹介。
▽第3章「国民」~地域・暮らしでの環境・経済・社会の統合的向上の実践・実装~:第六次環境基本計画において、環境・経済・社会の統合的向上の実践・実装の場として位置付けた「地域循環共生圏」のさらなる発展を図るとともに、人々の暮らしを、環境をきっかけとして豊かさやウェルビーイングにつなげ得る取り組みについて紹介。
▽第4章 東日本大震災・能登半島地震からの復興・創生:東日本大震災や原発事故、能登半島地震の被災地の環境再生の取り組みの進捗や、復興の新たなステージに向けた未来志向の取り組みを紹介。









