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令和7年6月30日発行 第3557号 掲載

熱中症対策研修テキストを作成/農林水産省

 これから7、8月は、熱中症による救急搬送人数が急増する季節―農林水産省は、今年度の農作業安全対策の柱のひとつとして、気温が上昇する前の初夏(5~7月)を熱中症対策研修実施強化期間として設定し推進しており、このほど、「熱中症対策研修テキスト」を作成した。テキストでは、農作業前の暑熱順化とプレクーリング、農作業中の休憩と水分・塩分補給、空調服・ネッククーラーなど熱中症対策アイテムの活用などを盛り込むとともに、農作業における熱中症事例や熱中症になりやすい人の特徴などを参考として示し、安全啓発の取り組みを強化していく。
 テキストによると、最新の農作業死亡事故(令和5年)において、「熱中症」による死亡者は37人と全体の15・7%となっており、増加傾向。また、令和6年度の夏季(5~9月)において、田畑等で農作業中に熱中症によって救急搬送された人数は2322人と直近5年で最多となっている。今年4月に発表された気象庁の3カ月予報(5月から7月)によると、日本の多くの地域で例年より暑くなることが予想されており、より一層の熱中症対策が必要としている。
 熱中症対策としてテキストで示しているのは、まず、作業前の暑熱順化とプレクーリング。暑熱順化とは、体が暑さになれることで、暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れ、熱中症に強くなる。また、農作業中の体温上昇を抑制する対策として作業を始める直前に身体を冷やすプレクーリングが効果があるとされる。
 農作業中の熱中症対策としては、「こまめな休憩と水分・塩分補給」を行い、「絶対に無理をしない、頑張りすぎない」ことが大切と指摘。20分おきに休憩、水分・塩分補給を行い、のどが渇いていなくても、20分おきに毎回コップ1~2杯以上を目安に水分補給することを推奨している。水分は、スポーツドリンクなどの塩分(ナトリウム)などの電解質と糖質を含んだ飲料を薦めている。
 農作業中の熱中症対策としては、単独作業を避けることや、熱中症対策アイテムの活用を促している。アイテムとしては、空調服・ネッククーラーをあげ、ファン付きウェアについては、濡らしたインナーを内側に着用することで、より効果的に身体を冷やすことが期待できるとしている。また、スマートウォッチといったウェアラブル端末には、体表温度とその熱の流れから身体の状況を判断し、アラートを発信できるものもあると紹介している。
 農林水産省では、熱中症対策アイテム集をホームページで公開しており、身体を冷やす服装、体温調整をサポートする装備、身体をモニタリングする機器、応急措置用品・冷却グッズ、作業場の改善、休憩の質的向上―などに関するアイテムを掲載している。

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