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令和7年6月23日発行 第3556号 掲載

ヤンマーHD・小西氏が講演/FOOMA JAPAN

 「FOOMA JAPAN 2025」の中で13日に行われた一般社団法人農業食料工学会主催の農業食料工学会シンポジウム「フードテクノロジー(フーテック)フォーラム シン・医食同源~フードテックmeetsデジタルヘルス~」において、ヤンマーホールディングス(株)技術本部中央研究所バイオイノベーションセンターの小西充洋部長が「『A Sustainable Future(ASF)』と『Well being』実現のための資源循環型食料生産ソリューション」と題し、ヤンマーの水産・農業分野でのASF、ウェルビーイングな食料生産における現状の取り組みや将来展望等について講演を行った。
 水産分野では、同社が大分県国東市に持つマリンファームで二枚貝の餌となる微細藻や珪藻を生産する事業を展開。海水温上昇による二枚貝の「へい死」という問題に対し、3倍体化技術を応用する。これは、種なしブドウやバナナのように、生殖に使うエネルギーを成長に回すことで、高温などのストレス下でも生き延びる力を高め、痩せずに済むようにする技術。これにより、高成長を促進し、高温耐性を高めた種苗の商品化に成功している。また、海の大規模陸上養殖システム構築の実証事業を(株)北三陸ファクトリーと連携して行い、中の身のないカラウニに陸上で餌を与えて身を入れ、商品価値を高めるとともに、磯焼けを防ぐ。
 農業分野では、ロボット農機やオート農機を活用し、人手不足を補い、作業効率化や精度向上を図るのはもちろん、人口増による食料需要の増加を支えるため、高速作業の自動化、簡易化、データ活用によって実現することが、人々のウェルビーイングにつながるとし、スマート農業が生産者を都合や制約から解放すると述べた。その例として、搾乳ロボットシステムでの牛の状態把握や海外で使用されているワインブドウ自動防除機を活用することで危険作業(農薬散布や起伏地での乗用管理)からの解放をあげた。
 また、他方面で、コンポスタによる資源循環の活用事例として、(株)梅の花グループと取り組む食品廃棄物を活用したサーキュラーエコノミーを紹介。24時間かけて乾燥・粉砕・発酵処理を行い、サラサラとした資源に変換することで、生ごみを衛生的に処理し、農業資源として再利用可能な形にする。家庭から出る生ごみを堆肥に変え、菜園でその堆肥を活用して野菜を育てる「こどもやさいプロジェクト」や、六甲バターとの共同でロスチーズの肥料化による有効活用も行っている。その他、もみ殻をバイオ燃料化して農業資材に利用する取り組みも示した。
 これらの取り組みを踏まえて小西部長は「食料の生産活動自体も、体と心に作用していると思う。今後、人々の暮らしの中に農業生産の部分が少しずつ入ってくると、また新しいウェルビーイングにつながっていくのでないかと思う」と述べている。

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