定期的な農機メンテを/整備・補修関連機器特集

農作業安全を保ちつつ、農作業効率の向上を両立するためには、農業機械における定期的なメンテナンスが重要となる。それには、農業者自身による日々の農作業前後のメンテナンスはもちろん、本格的な作業シーズンの前後に農業機械整備施設に点検に出し、農業機械整備技能士による点検・補修・整備を行うことも必要だ。年間の農作業計画の中にプロによる農機整備・補修を組み込むことで、常に万全の状態を保ちつつ農作業を行える。そのことが生産性や安全性の向上にもつながる。
農林水産省によると、令和7年における発生報告のあった農作業死傷事故件数は1月に7件(うち死亡事故5件)、2月は5件(同3件)、3月に19件(同5件)、4月に40件(同9件)であった。農作業シーズンに入るに伴い、農作業事故の発生件数が増加している。同省ホームページでは、毎月の農作業事故の発生状況を速報で発表するとともに、毎月の農作業に合わせて、そのシーズンにおける農作業安全にかかるワンポイントを紹介している。
このうち、農業機械にかかるワンポイントについてみると、3月のワンポイントでは「トラクター事故にご注意!」を紹介している。具体的には、安全キャブ・フレームがないトラクタの使用はできるだけ控えることや、トラクタ等の交通事故による致死率は、シートベルト装着では2%であるのに対し、非装着では18%にまで高まるという統計結果があること、建機現場でヘルメットや安全帯などが活用されているように、農業現場でも確実に効果が上がる対策を徹底することなどを示している。
また、6月のワンポイントでは、「刈払機の取扱いにはご注意を!」と題して、春から夏にかけて多く発生する刈払機の事故を防止するためのアドバイスを提示。
刈払機による典型的な事故として、(1)傾斜面を誤って滑って、水路等に落下したり刈刃で自分を傷つける(2)キックバックさせたり小石を飛散させて、自分や周囲の人を傷つける(3)草やゴミの詰まりを除去した直後に、回転を始めた刈刃で手指を傷つける(4)周囲の作業者に気づかず、振り向き様に刈刃で周囲の人を傷つける―の4件を示している。
また、国民生活センターによると、医療機関ネットワークには、2019年度~2024年6月末日までの5年間あまりで刈払機による草刈り中の事故が29件寄せられており、作業者本人がけがをした事例のほか、周囲にいる人にけがを負わせてしまった事例もみられたという。同センターが事故状況を分類すると、刈刃に触れた事故が17件(59%)、飛散物による事故が11件(38%)、その他の事故が1件(3%)だった。
こうした事態を踏まえ、農林水産省のワンポイントでは、熱中症にも気を付けつつ作業に適した靴や防護具を装備するとともに、正しい作業手順や作業時のルールを事前に確認し、今夏は「草刈り事故ゼロ」を目指すことを推奨している。









