福井県農業共済組合:RTK基地県内5カ所に設置/北陸特集

福井県農業共済組合(NOSAI福井)は、RTK固定基地局の運営を2021年3月に開始した(※RTKは「リアルタイムキネマティック」の略で、地上に設置した基地局からの位置情報によって、高精度な測位が可能となる技術)。県内の5カ所(坂井市、大野市、鯖江市、美浜町、小浜市)に基地局を設置している。契約したライセンス数は254件で、県下の水田面積3万6000ヘクタールのうち、16・7%の農地で利用されている(※25年4月30日現在)。ライセンス数は増加しており、同組合の担当者によれば、契約者は複数のライセンスを取得する傾向にあり、今後はドローンの利用増加が見込まれているという。また、地域別の利用率をみると、補助事業に力を入れている坂井市が突出して高い。同市では「スマート農業推進事業」として農機の導入だけでなく、同基地局を利用する際のランニングコストも助成している。
共済組合の担当者によれば、基地局の運営の目的は利益を上げることではなく、スマート農業普及だと話した。今後の課題は、通信精度の向上や範囲の拡大など。基地局は県内全土をカバーするように設置されているものの、山や障害物の影響などで利用できない地域もあるという。またメーカーと連携して、農機の稼働確認も拡充していくとした。
今年3月、同組合は県などと共同し「ふくいスマート農業推進大会」を開催した。35の団体や農機メーカーが出展し、そのうち6ブースはドローン関連が占めた。ドローン普及に関して、力の入れようが見て取れた。また、同基地局を利用して、トラクタや田植機の無人運転など、様々な農機の実演もあった。担い手などを中心に約400人が来場し、会場は盛況だった。
農林水産省が20年に発表した農業センサスによれば、福井県の販売農家数は約1万戸。今年末に最新データが発表される予定だが、農家数は30%以上の減少が見込まれているという。この窮状に、スマート農業はどこまで対抗できるか、農業従事者はいうまでもなく、農機メーカー、自治体、そしてRTK基地局運営者などの連携が注目されている。









