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令和7年6月9日発行 第3554号 掲載

生物多様性と林業を特集/令和6年度森林・林業白書

 林野庁は3日の閣議に「令和6年度森林及び林業の動向」並びに「令和7年度森林及び林業施策」、いわゆる「森林・林業白書」を提出し、了承を得た。今回は「生物多様性を高める林業経営と木材利用」を特集テーマに据え、生物多様性について初めて取り上げ、林業と木材との関連を掘り下げた。昨年度の動きを紹介するトピックスでは▽森林経営管理制度5年間の取組成果▽林業職種の技能検定▽木材自給率の回復▽中高層建築物等における木造化の広がり▽プラスチックを代替する改質リグニンの今後の展開▽能登半島地震と大雨による山地災害等への対応―などの項目を紹介し、これからの行き方を展望している。
 令和6年度の森林・林業白書は、第1章・森林の整備・保全、第2章・林業と山村(中山間地域)、第3章・木材需給・利用と木材産業、第4章・国有林野の管理経営、第5章・東日本大震災からの復興―の5章で構成している。
 初めて取り上げた生物多様性に関する特集では、森林の生物多様性の確保は木材等の生産や水源の涵養などの機能の維持・向上に大きく関わっており、将来にわたる暮らしの基盤であると指摘。
 近年の動きとして、2022年12月に「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、2030年までのネイチャーポジティブ(自然再興)の実現に向けた目標の一つとして、30by30(サーティ・バイ・サーティ)を位置づけていることを紹介している。
 国内においては、23年3月に「生物多様性国家戦略2023―2030」を閣議決定しており、「農林水産省生物多様性戦略」を改定し、生物多様性保全を重視した農林水産業を推進していることを確認。
 保全への具体的な施策として様々な生育段階や樹種から構成される森林が幅広く配置される状態を目指し、多様な森林整備を推進していくことをあげた。
 林業機械については、「林業イノベーション現場実装推進プログラム」に基づき、自動運転や遠隔操作の機能を有する林業機械の開発・実証、エリートツリー等の開発・普及を推進していくことを明記。
 林野庁は「新しい林業」の実現に向けて、今年度中に自動化等の機能を持った林業機械等が8件実用化されることを目標にしており、24年度末時点で5件が実用化に至っている。
 また、森林整備の動向として、(1)森林整備の推進状況(2)再造林の着実な実施(3)花粉発生源対策(4)路網の整備(5)森林経営管理制度及び森林環境税・森林環境譲与税(6)社会全体で支える森林(もり)づくりを取り上げ、現状、方向性を示すとともに、特に再造林の促進に向けての取り組みとして省力化・低コスト化技術指針の作成など、技術面での対応が進んできていることなどを紹介している。

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