MENU
令和7年5月26日発行 第3553号 掲載

バラエティーに富む九州農業支える/J AGRI 九州特集

 九州各県ごとの農業産出額を並べると、別表のようにバラエティーに富む内容になる。米はもちろんだが、南九州地区では野菜、畜産のウエートの大きさが分かる。近年、農機市場の様相について、九州地区の安定感を伝える声が多く、その背景に多様・多彩な営農があり、それぞれのニーズに応じて機械化・施設化提案が進められてきたのは間違いない。農業・農家構造の変化は九州とて同様。従事者の高齢化、担い手不足を解消する手立てとして、なお様々な技術導入が求められてくる。現場からの発信を的確に捉え、次代の九州農業を支える技術提案を進めていきたい。
 全国の農業産出額のおよそ2割を占める九州農業。品目別では、半分以上のシェアを持つブロイラーを筆頭に、茶・生葉、肉用牛、ピーマン、いちご、みかん、かんしょなどで高いシェアを誇り、これに10%ほどの米と、幅広い農畜産業が営まれている。
 昭和から令和に推移する中で、特徴的なのは米のウエートが減少する半面、野菜、畜産のウエートが大きくなってきていることで、そうしたカラー変化とともに、農業産出額の上位10道県に入っていなかった昭和年代の状況から、令和4年では鹿児島、熊本、宮崎の3県がランクインし、また、市町村別の上位20では、都城市、鹿屋市、曽於市、熊本市など8市町が入り、特に都城市は4年連続で全国1位の座を獲得している。
 別表で各県ごとの農業産出額ベスト5を掲げたが、このように、九州の多様・多彩な農業は、魅力的な農機市場の形成にも結びついている。近年、農業構造の急速な変化によって機械販売の側面からは厳しさを指摘されることが多いが、そうした中でも九州マーケットは安定感が保たれ、それは様々な営農にマッチングする機械化提案が進められている証でもあろう。
 機械化の側面からみると、早くから体系が完成した稲作用機械については、北九州地区を中心に大きな需要が創出されていたが、畑作・野菜作、畜産関係の機械・施設関連技術が発展するのに伴い、旧来とは異なる需要地図となり、それが全体の水準維持にもつながっている。各分野でスマート農業技術が展開される中、これからどこでどのような機械ニーズが立ち上がってくるか、現場の動向を注視しなければならない。

カテゴリー別最新ニュース