フィールドでの実証進む/林野庁6年度実施事業

林野庁研究指導課技術開発推進室(塚田直子室長)はこのほど、令和6年度の補助事業である「戦略的技術開発・実証事業」と令和5年度の補正予算の事業として進めた「林業機械・木質系新素材の開発・実証事業」の開発・実証の成果をまとめ、ホームページにアップした。このうち林業機械では、6年度事業で「フォワーダ集材作業の労働課題を解決する自律走行マルチオペレーション技術の開発」と「自動運転型下刈機械の植栽フィールド運用実証」、5年度補正予算で「ラジコン式伐倒作業車の遠隔操作技術・自動走行技術の開発・実証」と「自動集材・造材マルチワークシステムの実証」の計4課題を採択しており、ハードとソフトとが相まった研究開発、現場実証が展開された。
このほど林野庁のホームページにある「森ハブ」のコーナーにアップされた令和6年度事業と5年度補正予算による林業機械4課題、木質系新素材2課題の計6つの開発成果は、2月5日に「~新技術が拓く林業の未来~」をテーマに掲げ行われた令和6年度の林業イノベーション現場実装シンポジウムの第1部と第2部の成果報告として担当者から発表されている。
(株)諸岡を代表としてパナソニックアドバンストテクノロジー(株)、(株)国際電気通信基礎技術研究所、森林研究・整備機構、東京農工大学が共同して取り組んだ「フォワーダ集材作業の労働課題を解決する自律走行マルチオペレーション技術の開発」は、複数台の自動走行フォワーダの同時運用が可能となるよう、マルチオペレーション技術の開発とともに、森林作業道の状況や障害物などを検知し、危険時に自動停止などを可能とする予防安全機能の開発を行った。
6年度事業では、マルチオペレーションの運行ルールの作成やユーザーインターフェイスの構築、マルチダイバーシティ無線LAN技術の最適化等に取り組んだ。
「自動運転型下刈機械の植栽フィールド運用実証」は、代表・(株)NTTドコモ、共同・(株)筑水キャニコム、千葉県森林組合の3者で展開。植栽方法の異なる複数の植栽地における下刈機械の自動運転及びドローンやGNSSを活用した植栽作業の運用評価に取り組んだ。同下刈機械の新型車両の開発及び林業従事者が運用可能な運行管理システムの開発を目指した。
一方、補正予算での開発課題となる「ラジンコン式伐倒作業車の遠隔操作技術・自動走行技術の開発・実証」は、代表の松本システムエンジニアリング(株)が久大林産(株)を共同実施主体として取り組んだ。ラジコン式伐倒作業車本体の改良とともに、生産性向上に向けた自動走行機能の開発、コントローラシステム及びカメラシステムの改良等が行われた。
イワフジ工業(株)を代表に、(株)中井林業を共同実施主体として行った「自動集材・造材マルチワークシステムの実証」では、架線式グラップルの自動運転の範囲の拡大や搬器送り、引き込み、荷掛け、横取りに至る一連の工程の自動化を目指した。前回の荷掛け位置の直上まで自動で直線的に移動するシステムやAI画像認識による適正な位置合わせを行いながら伐倒木を掴むシステムなどの開発を行った。









