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令和7年5月19日発行 第3552号 掲載

2024年版農業法人白書を公表/日本農業法人協会

 公益社団法人日本農業法人協会(齋藤一志会長)は15日、「2024年版農業法人白書」を公表した。これは、2088先の同協会会員を対象に実施した2024年度農業法人実態調査(令和6年9月~7年2月)の結果を取りまとめたもので、(1)会員の経営の姿(2)経営の課題と取り組み(3)持続的な農業生産に向けた取り組み―の3章立てで構成されている。
 同白書の概要をみると、今回の調査によって、基幹的農業従事者の急激な減少により、農地や事業の受け皿となっている大規模経営体の規模拡大が一層進んでいる実態が明らかとなった。
 (1)経営の姿をみると、平均売上高は4億円となり、最高値を3年連続で更新した。10年前と比べて約128%の水準となっている。従業員1名当たり平均売上高は1830万円となり、前年比107%の水準。
 平均経営規模は全国平均と比べ、稲作約37倍、露地野菜約32倍、肉用牛約46倍、酪農約7倍と大規模。過去5年間の経営規模は概ね拡大傾向で、特に稲作は5年前と比べ111・9%と他の業種に比べ規模拡大が急速に進展している。今後1年間の規模拡大意向は、耕種では「拡大したい」が51・4%、畜産では「現状維持」が68・9%だった。1社当たりが営農する平均団地数は32・9で、団地の規模は「50アール未満」の団地が約5割を占める一方、理想の団地の最小規模は「1ヘクタール以上」となっており、白書ではこの理想と現実の差をいかに埋めるかが課題だと分析している。
 経営者の平均年齢は58・4歳で、全国平均と比べて9・4歳若く、「60代」以下が約8割を占めた。平均従事者数は20・8名で横ばいとなり、平均正社員数は11・7名。女性が経営に参画している割合は52・4%と全国平均を14・6ポイント上回る。
 一方、(2)経営の課題としては、「資材コスト」が59・1%で最多を占め、4年連続で1位となった。また、前年と比べると「労働力」が2番目に上昇した。
 経営リスクについては、「生産コストの上昇」75・7%が最多を占め、次いで「天候不順等による収量の不足」40・7%、「労働力の不足」40・5%等の回答が多かった。また、物流問題2024により「物流コストの上昇の影響がある」と回答したうちの過半は物流コストが8%以上上昇している。「輸送期間の長期化に影響がある」回答の約8割で輸送期間が「+1日以上」長期化した結果もみられ、生鮮食品を扱う業種にとっては影響があると指摘している。
 また、9割以上が賃上げを「実施した」または「実施予定」であり、賃上げ率は「3%以上~4%未満」が最多となった。輸出の取り組みを実施しているのは全体の14・2%で、輸出先は上位から香港・シンガポール・台湾とアジア地域が続き、次いでアメリカ。また、輸出先国別の輸出金額は「100万円以上500万円未満」が最多となり、平均輸出額は約2000万円だった。
 他方、(3)持続的な農業生産に向けた取り組みでは、減化学農薬、減化学肥料への取り組みについてはいずれも「50%未満低減」との回答が最も多かった。これらの取り組みを「拡大したい」意向の回答は過半を下回った。また、有機農業に「取り組んでいる」割合は27・4%を占め、そのうち有機JASの取得割合は10・1%だった。畜産においては、アニマルウェルフェアに「取り組んでいる」のは66・9%となり、業種別では、「養豚」が80・0%で最多を占めた。
 農業法人協会では、白書の基となった「2024年度全国農業法人実態調査」のデータを「2024年度農業法人実態調査統計表」として11万円(税込み)でオンライン販売している。詳細は同協会専用サイト(https://hojin.base.shop/)から。

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