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令和7年5月19日発行 第3552号 掲載

生育・収量予測ツールにトマト糖度制御機能追加/農研機構

 農研機構は14日、環境や生育データから施設果菜の生育等をシミュレーションする「NARO生育・収量予測ツール(1)果菜類」に、トマト果実の糖度を予測・制御する機能を新たに追加したと発表した。
 これにより、目標品質に合わせたトマトの糖度と収量の制御が、同時かつ容易に可能となる。同機能は3月31日に提供を開始しており、同ツール契約者は追加料金なしで利用できる。
 農研機構は同ツールを農業データ連携基盤「WAGRI」を通じて提供しており、これまで(1)果菜類(対象=トマト、キュウリ、パプリカ)(2)イチゴ(3)露地野菜(キャベツ、レタス、ブロッコリー、葉ネギ、ホウレンソウ、タマネギ)の合計10品目について品目ごとの収量予測APIを提供している。
 この度の追加は、(1)果菜類のトマトの収量予測機能に、美味しさを左右する糖度予測・制御機能を加えたもの。
 新機能の特徴は次の通り。
 ▽2つのAPIを用いて品質予測・制御を可能に=1つ目の「トマト品質予測API」では、利用者が入力したハウスの環境情報、栽培情報、葉面積情報、培地水分率、培地EC等の地下部環境情報に基づいて、収穫開始日以降の日々の「平均糖度」を計算し、品質の予測結果が出力される。2つ目の「トマト品質制御API」ではハウスの環境情報、栽培情報、葉面積情報に日々の目標糖度を加えることで、目標達成に必要な地下部環境の値を計算し、地下部環境の目標値を出力する。目標通りに栽培すると週ごとの平均糖度の誤差5%以内で、障害果発生率10%以下のトマトが収穫可能に。
 ▽トマト23品種に対応(2024年10月現在)=トマト糖度は品種ごとに違いがあるため品種ごとに計算が可能な仕様。
 ▽既存システムとのスムーズなデータ連携=既存の収量予測機能と同じ入力フォーマットで利用できるため、既存のシステムとのデータ連携がスムーズ。
 トマト品質制御APIを利用するにあたっては地下部環境のモニタリングセンサーが必要。また、品種ごとに計算可能な糖度範囲がある。
 農研機構は、ICTベンダーが今回のトマト品質予測と制御機能を栽培管理システムに組み込むことで、生産者向けに糖度制御を支援するサービスを提供できると言及。農業者や法人は、これらの新サービスを活用することで、施設栽培トマトの糖度を事前に予測し、理想的な糖度を実現するための環境制御を効率よく行えるとし、日々の作業負担を軽減するとともに安定した農業経営を実現する大きな助けとなると期待を寄せている。

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