ゼロアグリ導入で収量アップと省力化/ルートレック・ネットワークスがウェビナー開催

(株)ルートレック・ネットワークス(佐々木伸一社長・神奈川県川崎市高津区久本3の5の7)は9日、「就農1年目の失敗を防ぐ!高設イチゴ栽培×ゼロアグリ~導入イチゴ農家のリアルな声と成功のヒント」と題したウェビナーを開いた。
同社中日本エリアマネージャーの八坂三紀氏がAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」の概要や導入実績について紹介。長崎県壱岐市にある松嶋農場園主の松嶋新氏がゼロアグリの効果や導入を決めた理由などを説明したほか、参加者からの質問にも答えた。ウェビナー要旨は次の通り。
ゼロアグリは潅水と施肥をIoTとAI技術で自動化し、高収量・高品質・省力化に貢献する自動潅水装置。2013年の販売開始以来、京都を除く46都道府県で400台以上の導入実績がある。▽収量と品質の向上▽省力化▽肥料代の削減―ができるメリットがあり、これまで経験や勘に頼っていた潅水と施肥をデータで見える化することで、新規就農者にも技術を継承しやすくなった。みどり投資促進税制の対象機器にもなっている。
10アール以上の面積で果菜類などの施設園芸をしている圃場が対象となるが、水耕栽培では利用できないので注意が必要。作物の中で最も導入事例が多いのがトマト、次にイチゴ、キュウリと続く。
通常の「ゼロアグリ」に加えて「ゼロアグリLite」「ゼロアグリPlus」の3種類を用意しており、予算と要望に合わせて選択可能となった。
ゼロアグリは位置情報から圃場の日射量予報を取得し、土壌センサーで土壌水分量・地温・EC(電気伝導度)値を計測。データをクラウドに送信し、作物の生育ステージに合わせてクラウドが蒸散量を予測・計算する。少量多頻度の潅水施肥で作物にとって水ストレスの少ない最適な供給を実現し、スマホやパソコンでデータのモニタリング・遠隔操作が可能となる。
コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」との連携で、液肥タンクの残量が少なくなると液肥残量検知アラートを通知。液肥供給レポートも自動配信する。「猛暑日対策制御機能(気候変動対策機能)」を使えば、設定温度を超えると自動で液肥の濃度調整が始まる。「施肥量オート調整機能」は生育ステージごとに与える施肥量をデータベース化し、日射量に合わせて必要な液肥濃度を自動計算する。
栃木県の土耕イチゴ農家では、ゼロアグリ導入後に潅水にかかる時間が約90%削減でき、減肥にも効果があったという。茨城県の土耕イチゴ農家では、潅水時間を84%削減し、肥料コストを67%削減。収量アップにもつながったそうだ。
栽培1年目からゼロアグリを活用している松嶋農場の松嶋氏の導入事例を紹介する。同農場ではイチゴを栽培しており、ハウス6棟(11アール)でゼロアグリを導入している。導入により、潅水量の数値をデータで確認できるようになった。雨天時でも水分量をうまく調整しながら潅水してくれる点は、日射比例式やタイマー式にはない利点だという。
パソコンの管理画面で最も使用頻度が高いのは「供給レポート」のページ。手書きでメモを取らなくてよくなり、過去のデータをいつでもどこでもすぐに確認できる点が作業効率化につながっている。過去のデータと現状とを比較することで、より最適な作業を提案・実現できるようになった。一方で、「ある程度の経営規模や売り上げがないと、ゼロアグリを導入しても費用対効果を見込めないのでは」ともアドバイスした。









