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令和7年5月5日発行 第3550号 掲載

造林の技術指針3/躍進2025林業機械16

 林野庁が3月31日付で長官通知した「造林に係る省力化・低コスト化技術指針」で示された、具体的な省力化、低コスト化技術から、下刈り面積の削減と付帯設備の内容とともに、標準的な組み合わせについて取り上げる。特に標準的な組み合わせについては、平坦地から緩傾斜地、中~急傾斜地そして路網の開設が困難な急傾斜地の3パターンに分けて、それぞれで基本となるような対応、システムなどを提示し、現場で取り入れる方策の検討を要請している。
 【下刈り面積の削減】
 1 下刈り面積の削減は、植栽木の成長に直接的に影響を及ぼす植栽木周辺の雑草木のみを刈り払うことで、対象地域の全ての雑草木を刈り払う場合と比較し、下刈りの省力化を図ることが可能となる。
 2 刈り払う面積を減少させる方法としては、筋刈りや坪刈りがある。
 3 下刈り作業の実施に当たっては、刈り残しの雑草木が植栽木に影響を与えないよう、樹種の特性や競合する雑草木に留意する必要がある。
 【付帯施設整備での省力化】
 1 フォワーダや架線系機械などの伐採時に利用した機械を用いて、獣害防護柵等の付帯施設に係る資材を運搬することで、人肩運搬と比較して省力化を図ることが可能となる。
 2 機械による付帯施設に係る資材の運搬に当たっては、機械による苗木運搬と同様に、伐採搬出の時期と作業時期を綿密に調整し作業計画を立てることが必要である。
 そして8項目にわたる省力・低コスト化を図る技術の組み合わせについて行う標準的な造林方法を「以下の通りとする」として次のように示している。
 【標準的な組み合わせ】
 1 平坦地から緩傾斜地においては、伐採・搬出に用いる機械の林内走行が可能であり、造林作業においても当該機械が活用することができることから、
 (1)グラップル等の機械による地拵え
 (2)フォワーダ等の機械による苗木の運搬
 (3)専用器具によるコンテナ苗の低密度植栽
 を行うことを基本とする。
 2 中~急傾斜地においては、森林作業道等の路網を機械が走行することとなるため、
 (1)グラップル等の機械による地拵えと一部人力での地拵え
 (2)フォワーダ等の機械による苗木運搬
 (3)専用器具によるコンテナ苗の低密度植栽
 を行うことを基本とする。特に高密度に路網が整備された箇所においては、機械による作業範囲が広くなり、造林作業の省力・低コスト化の効果が高くなる。
 3 路網の開設が困難な急傾斜地においては、車両系機械の活用が期待できないが、
 (1)架線による全木集材による末木枝条の林外搬出を通じた地拵え作業の低減
 (2)架線による苗木運搬
 を行うことにより、作業の省力・低コスト化が図られることとなる。
 4 1~3とあわせて、大苗や成長の優れた苗を使うことにより、下刈り回数の削減も可能となることから、各作業行程のみならず、造林作業全般の省力・低コスト化が図られることとなる。
 5 下刈りについては、選択した植栽木や周辺の雑草木の状況を踏まえ、具体的な実施方法を検討することが重要である。
 また、その他の項目では、省力・低コスト化に資する技術については、調査・実証段階にあるものも多いことから、国・都道府県・市町村・現場のそれぞれの段階において、研究・技術開発等の取り組みを推進することが重要だとしている。

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