もみ殻バイオ炭製造装置を実証/ヤンマーエネルギーシステム

ヤンマーエネルギーシステム(株)(山下宏治社長・兵庫県尼崎市常光寺1の1の4)は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金」事業における第1号機となる「高効率もみ殻バイオ炭製造装置」を研究開発し、岐阜県岐阜市のJAぎふ方県カントリーエレベータに設置した。同社は同事業において、NEDO、JAぎふなどと共に、高機能バイオ炭等の供給・利用技術の確立を目指す。
4月24日に行われた同装置の披露式典には、約60人の関係者が出席した。
会の冒頭、ヤンマーエネルギーシステムの山下社長が「これまで弊社は、高効率な機器やエネルギーマネジメントシステムを通じて省エネに取り組み、再生可能エネルギーを利用することで、温室効果ガスの削減に貢献してきた。しかしどうしても削減できない温室効果ガスには相殺可能なカーボンネガティブな技術が必要であり、バイオ炭はまさにその有効な手段となる。もみ殻をバイオ炭に変換することは大きなソリューションであり、脱炭素社会や循環型農業にも貢献できる。今後もカーボンネガティブな技術の確立に向けて努力していく」と挨拶した。
続いて来賓を代表し、農林水産省農林水産技術会議事務局の東野昭浩研究総務官が「同装置は、高効率なバイオ炭製造を実証するための第1号の実証機です。この実証によりバイオ炭の製造コストと、製造時の温室効果ガス排出量の低減技術を確立することで、バイオ炭の環境価値の向上と生産現場への普及を実現することに期待します」と期待を寄せた。
同社は、同装置を24時間稼働で1時間当たり100キロのもみ殻から炭素残存率の高い30キロのバイオ炭を製造可能な高効率なバイオ炭製造技術を確立することで、バイオ炭製造コストの低減を目指す。具体的には1トン当たりの製造コスト目標を3万円とし、従来のヤンマーエネルギーシステムの自動化と省エネ技術に加え、通常のバイオ炭製造技術比で約40%のコスト低減を想定している。
〈装置の特徴〉
▽クリーンな排気=高温燃焼技術により排気をクリーンに▽省力化=24時間運転で省力化し、遠隔監視で安心▽省エネルギー=化石燃料を使用せず、消費電力も小さい。
実験機は同社の従来技術を適応し、化石燃料を使用せず、製造時の温室効果ガス排出量が少ないだけでなく、もみ殻を燃焼利用する際に問題となる発がん性物質の結晶質シリカの生成を抑制することが可能で、環境に配慮した資源循環農業にも寄与する。
同装置で製造されたバイオ炭は今後、全国50地区以上での現地実証を予定している。









