スマート林業の取組調査/林野庁が公表

林野庁研究指導課(松本純治課長)技術開発班はこのほど、昨年の春に実施した「スマート林業取組状況調査」の結果概況をホームページのキーワード「森ハブ」にアップし、全国的な活用状況を発信している。それによると、全ての都道府県がスマート林業に関して何らかの取り組みを行っている中、上位を占めているのは、41の自治体が進めている「スマート林業技術の導入・人材育成・普及」や「レーザ計測等による森林情報の精度向上」(27県)、「森林クラウドの導入・運用」(26県)で、資源管理や境界明確化等の作業に使われていることが分かった。一方、生産管理や流通分野では全体的にスマート林業技術の導入・普及が遅れている実態も浮かび上がってきた。林野庁では調査で分かった状況を今後のスマート林業の浸透、定着に活かしていく考えだ。
林野庁研究指導課の技術開発班が進めた「スマート林業取組状況調査」は、スマート林業技術の更なる普及に向けて、全国的な活用状況を把握するため実施したもの。同班から47都道府県およびスマート林業に取り組む79の地域協議会(36都道府県)を対象に調査し、回答率は都道府県100%、地域協議会99%だった。
昨年の2月22日から3月15日を実施期間として行い、都道府県には取り組み内容、林業経営体では、スマート技術(11項目23種類)の活用状況や活用製品・サービス名、林業支援サービス事業体では支援サービスのタイプ・内容、企業名、そして地域協議会では(1)構成機関(2)組織体制・資金調達・データ活用・PDCA・人材育成・合意形成等の状況(3)スマート技術(11項目23種類)の活用状況などを聞いた。
林業経営体や林業支援サービス事業体への質問には、都道府県担当者の認識の範囲内で回答してもらった。特に地域協議会については、(1)から(3)を元に、デジタル林業戦略拠点の構築に向けた3段階のどこに該当するかも判定した。
調査結果をみると、都道府県によるスマート林業の取り組みでは、最も多かったのが「スマート林業技術の導入・人材育成・普及」で41の自治体が対応。次いで、27の自治体が「レーザ計測等による森林情報の精度向上」、26の自治体が「森林クラウドの導入・運用」に取り組んでいる。
林野庁では「資源管理や生産計画分野は、生産管理・流通分野に比べて、スマート林業技術の導入・普及が進んでおり、中でも、航空レーザ計測やドローン空撮による資源管理、森林クラウドや施業提案ソフトの活用等が進んでいる」と分析。
また、林業経営体等に対して、スマート林業に関する支援サービスを提供する事業体として76社が存在。タイプ別では、機器・ソフト等開発型38社、専門作業受注型27社、機械供給型21社、データ分析型18社、人材供給型6社、複合型が26社だった。機器・ソフト等の開発・改良、供給をはじめ、苗木・資材の運搬作業の受託、機械のリース・レンタルなどを進めている。この他、スマート林業に取り組んでいる地域協議会の構成員として、森林組合、都道府県、市町村、林業事業体は約8割の協議会に参画していることが分かった。教育・研究機関は3割程度で参画、金融機関の参画は約1割に満たない状況と低かった。









