2024年夏季の農業気象概況を公表/農研機構

農研機構は18日、2024年夏季の農業気象(高温に関する指標)を取りまとめて公表した。
これは2024年における国内外の年平均気温が非常に高くなり、日本では夏(6~8月)の平均気温がこれまでで最も高かった2023年と同じ程度となり、農作物に大きな影響を与えたことを踏まえ、水稲の生育に影響を与える2024年夏季の農業気象の概況を整理したもの。具体的には、猛暑日と熱帯夜、水稲の登熟期間の平均気温の地域的な特徴を示すとともに、気象データに基づく穂温の推定結果についても紹介している。
概要をみると、1キロメッシュの気温分布を使用した解析によると、2024年の猛暑日(日最高気温35度C以上)と熱帯夜(日最低気温25度C以上)の記録回数は、1978年以降の47年間で過去最多となった。東日本・西日本とも1位となり、西日本が過去最多を更新したのは31年ぶり。記録的な猛暑であった2023年を上回っている。
水稲の白未熟粒の発生についてみると、水稲は登熟前半の平均気温が26度Cを超えると、白未熟粒の発生が増大し、品質の低下リスクが増加するとされる。2024年はそのような出穂日から20日間(登熟前半)の平均気温が26度Cを超える地域が北日本の一部を除く全国に分布し、関東以南の標高が低い平坦地の広範囲で28度C以上の高温となった。
また、高温不稔発生のリスクについてみると、高温不稔は温暖化によって増加が懸念される水稲の高温障害の1つであり、出穂・開花時の穂温が高温になると発生のリスクが増加する。2024年の推定穂温は、記録的猛暑となった2023年と同様、夏季全体にわたり、全国的に平年値よりかなり高く推移。穂温モデルを用いた解析から、関東・東海および西日本を中心に、夏季全体を通して穂温が平年値よりかなり高く推移した可能性が示された。7月下旬~8月上旬は東海・中国・四国・九州で記録的に高い穂温となり、8月中~下旬は全国的に2010年の猛暑に匹敵する高い穂温となったことが推定された。
また、出穂日前後7日間と前後5日間の日中における平均穂温の推定値の分布をみると、関東の埼玉・茨城・栃木、東海地方、近畿以西の標高が低い地域において、33度C以上の高穂温の領域が認められた。一方、北陸・東北地方においては高穂温の地域がほとんど認められなかったとした。









