2025年政策提言を公表/日本農業法人協会

公益社団法人日本農業法人協会(齋藤一志会長)は3月13日、「第48回総会」を開催し、全国約2100の農業経営者の声に基づいて取りまとめた「2025年農業経営者からの提言書」を公表した。
「食料の安定供給の永続・世界と戦える農業経営に向けて」と副題がつけられた政策提言の概要と、目指すべき姿は次の通り。
【政策提言の主な事項】
(1)農地の集積・集約化・有効利用=農地中間管理機構の積極的活用によって農地集約が進むよう、農地バンク及び市町村等に対する支援を行う。農地の大区画化に加えて汎用化等きめ細かな基盤整備を速やかに実施。市町村の農用地区域の指定または変更を厳格化。農地の有効活用に向け、需要があり国内で不足する作物については、生産性向上及び生産量確保の観点から、適地適作を前提に、農地の地目に係わらず、品質や収量に応じてインセンティブを与える政策を長期的に実行。
(2)農畜産物等の適正価格の実現=生産者が有利な条件で農畜産物及び農業生産資材等の安定した取引ができ、低コストでの農畜産物の生産及び再生産が可能な農畜産物の価格形成がなされるよう、加工・流通構造及び農業資材業界の改革を強力に推進。農業生産資材等の価格等について、諸外国の調査を継続的に実施・比較分析の結果を踏まえ、農業資材に関する法制度等の点検及び必要な改善を図る。農業用施設の設置コスト増加の要因につながる各種規制等を順次、抜本的かつ速やかに見直す。
(3)輸出拡大・農業DXの推進=国産農畜産物の生産振興に向けて、国産農畜産物の輸出拡大に資する政策を推進するとともに、総合商社や全農等の大手輸出事業者が主体的かつ積極的に輸出に取り組むよう強力に働きかける。スマート農業技術開発は生産現場での使い勝手が良い実用的かつ費用対効果の高いものにするとともに、野菜や果樹等に対する研究・開発を強力に推進。
(4)農業人材等の確保・育成=新規学卒者の他、女性や外国人等の多様な者から選ばれる産業となるよう、農業における労働環境の整備・改善を推進すること。その際、農業の季節性や特異性等を考慮するとともに、雇用する農業者側の意見を十分に汲み取る。農業経営体が経営力・経営技術を高度化するため、官民連携により、既存の研修等の体系化・可視化をより一層進め、農業者への学習機会の周知及び活用を促す。
(5)持続可能な農業の実現=農業者が安心して経営できるよう、農業者のニーズや実態に即した経営安定対策の見直し・充実を図る。財務基盤の強化に向け、農業経営基盤強化資金(通称「スーパーL資金」)制度の更なる高度化や、農業経営への投資を促進する施策等を推進。家畜伝染病予防法に基づく防疫対策・飼養衛生管理基準の運用は、農業者の経済的負担にも配慮し、科学的かつ生産現場で運用可能なものとする。我が国農業及び国産農畜産物の生産振興の重要性に対する国民の理解醸成に向けて、産学官連携による食農・食育イベント開催の他、学校等との連携による食育及び食品ロス削減等への取り組みを国がリードして執り行う。
【目指すべき姿】
▽会員は我が国の農業経営のリーダーとして、自己責任と創意工夫で自立した経営を確立し、不断の改革改善により世界に通用する強靭な経営を続け、日本農業の発展に貢献していく▽我々は農業界の公益社団法人として、農業政策の展開方向を踏まえた政治、行政及び国民に向けた積極的な提言により、不合理な規制を排除し農業経営の自由度を向上させ、安全・安心な国産農産物の生産と国民への安定的な食料供給の責めを果たし、経済及び地域社会の発展に貢献。









