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令和7年4月14日発行 第3547号 掲載

ウニの陸上養殖の実証開始/ヤンマーHD

 人と自然が共生する持続可能な社会の実現を目指すヤンマーホールディングス(株)と、「北三陸より、世界の海を豊かにする」をコーポレート・ミッションに掲げ、海の砂漠化「磯焼け」の解決を目指す(株)北三陸ファクトリーは、4月1日より「ウニ陸上養殖システム」の構築において実証事業を本格化させる。2024年10月に総額9・2億円で採択された農林水産省「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」のもと、国内外で展開可能なウニの短期陸上養殖技術を確立する。
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 大規模陸上養殖場を岩手県洋野町に建設、ウニの短期実入改善システム「UNI―VERSE systems」を実証する。
 北三陸ファクトリーでは、海の砂漠化「磯焼け」を防ぐために駆除・廃棄されていた実入りの悪いウニを採捕し、ウニ用生簀へ収容、短期間の給餌により、実入り、色、品質を大幅に改善し、天然ウニと遜色のない美味しさの実現に成功した。これにより、本来ウニが流通しない秋冬にも出荷が可能となる。
 この仕組みは、北海道大学大学院水産科学研究院の浦和寛准教授らと7年以上の月日をかけて開発したもの。ウニの短期実入改善システム「UNI―VERSE systems」を実現するための、ウニ用飼料「はぐくむたね」と生簀・水槽の構造は、北三陸ファクトリーの特許技術。
 ヤンマーグループでは、いけすや水槽洗浄機などの養殖関連設備や二枚貝種苗など、陸上養殖に関するテクノロジー・商品を有している。これらのノウハウを活かし、2025年4月1日より北三陸ファクトリーとヤンマーHDで「ウニの陸上飼育を効率化する技術開発」を開始した。
 今春より岩手県洋野町に建設開始し、2025年秋に竣工が予定されている北三陸ファクトリーの大規模陸上水槽において、ヤンマーの流体解析や水槽内自動洗浄技術により飼育環境制御の最適化を目指す。北三陸ファクトリーのコア技術を基にした「UNI―VERSE systems」への適用を進めることで、品質の高い輸出用ウニの飼育環境の構築を目指す。
 〈世界規模の環境課題、海の砂漠化「磯焼け」について〉
 日本産のウニは海外での需要が高まる一方で、全国的な「磯焼け」によりウニの可食部である生殖巣が極度に少ない「痩せウニ」が増加し、高品質なウニの確保は年々困難さを増している。北三陸ファクトリーでは、北海道大学大学院水産科学研究院や各研究機関と共に開発した「ウニ再生養殖」技術の普及、国内外での横展開を目指し取り組んでいる。
 ウニの短期実入改善システム「UNI―VERSE systems」により飼育されたウニは、EU・アメリカ・ドバイ・タイなど、全世界へ輸出する計画。2024年2月には中東最大級の食品総合見本市「Gulfood」に出展、12月には国内初となるウニでのEU HACCPを取得した。2025年にはバルセロナ、ボストン、ドバイ、バンコクで開催される水産物の世界4大展示会に出展し、グローバルの商流を確立する。

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