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令和7年4月7日発行 第3546号 掲載

針路は200ha稲作/農家訪問・松本誠哉氏(千葉県野田市)

 日本農業の最たる課題は担い手不足。換言すれば、意欲ある農業者にとっては規模拡大しやすい環境で、実際現場では、手をあげれば農地がワッと集まるという話を多く聞く。今回訪ねた松本誠哉氏(29歳、千葉県野田市)は、稲作の規模拡大、企業的経営を針路におき、その実現に情熱を傾けている。作業の効率化を検討する一環として、同氏が(株)ササキコーポレーション(青森県十和田市)の超耕速 アクティブロータリーに試乗する現場に立ち会った。
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 松本氏は、(株)ISEKI Japan関東甲信越カンパニー幸手営業所(埼玉県幸手市)の顧客で、「機械は断然、井関がいい」という井関農機ファン。今年はすでに管理用の20PSトラクタを購入しており、さらに大きいクラスも欲しいという意向に沿って、当日は直進アシスト機能付きBF60(60PS)に「アクティブロータリーACE225RL」を装着。説明・指導にはササキコーポレーション関東営業所の松下久利セールスマネージャーが当たった。
 すでに1度目の耕耘作業を済ませた圃場で、この状態なら時速4~4・5キロでOKという松下氏に従い、早速松本氏が試乗。作業機の水平度を調整しつつ、ひと通り作業を終えて下車すると同時に「これ、めっちゃいいですね」と、作業の速さ、砕土性・鋤込み性の高さに感嘆した様子をみせた。これまで時速1キロで行ってきた作業を4倍速で片づけ、しかも仕上がりがきれい。「へぇー」となるのもうなづける。
 その後、爪の形状、爪の配列とその動き具合、土が付着しにくいカバー内部の構造などについて説明を受け、後日、他社製品の試乗も予定はしているものの、同機購入に思いを寄せる姿勢をうかがわせた。一方でISEKIの同営業所担当者は、工具不要でオイルの注ぎ足しができるリザーブタンクなど、メンテンナンス性にも優れる同機の特徴を指摘。農家さんに機械の更新を勧めるためには、導入するメリットを具体的にしっかりと説明できる製品を提案することが大事と話し、ササキ超耕速シリーズへの期待感を表した。
 松本氏は、茨城県内の農業法人で8年間修行した後、祖父の後を受けて就農し3年が経過した。「機械好きで、子供の頃から圃場の中で機械に乗っていた」当時から農業への思いは強く、就農後、畑作で面積を広げ、今年はサツマイモ5ヘクタール、ジャガイモ1ヘクタール、ダイコン40アール、そして水稲1ヘクタールの作付けとなる。奥さん、義母との3人労働でほぼ手いっぱいの状況とのことだが、各畑作物の価格は高めで推移しており、農機への投資はしやすい状況にある。作業の効率化、省力化を狙い、機械導入には積極的だ。
 加えて、今後の営農方針では、「畑作はいまくらいの状態で、稲作については規模拡大を進め、将来は200ヘクタール規模の稲作を企業的に営む経営体を目指したい」と大きな成長を目論む。若い世代の農業従事者が減る一方の現状では、29歳の意欲溢れる営農エネルギーはそれだけで希少な価値がある。まして本人の将来構想を聞けば、自然、周囲の期待も膨らもうというもの。
 「やりますよと言えば、即農地が集まってくる状況だし、農業委員会からも依頼がくるんです」とご本人。とはいえ、足元固めは怠らず「変わった農業をしたいという気持ちとともに、伝統も引き継いでいきたい。1つ転んだらダメになるというのではなく、軸をいくつか作って確実な経営を築いていく」ことを強調する。また、作業効率の向上を図る機械化はポイントの1つだが、自動操舵のようなシステム任せではなく、修行で培った機械操作技術はしっかり自分の腕前として活かし続けると話し、単に流行や時流には乗らない慎重さを併せ持つ。
 圃場横では奥さん、お義母さんが作業の最中。都会育ちの農業知らずだったが、元々土をいじりたい派だったため、同氏が農業をやると決めたら難なく手伝いに加わったとのこと。「いろいろサポートしてもらって、ありがたいです」という家族の後押しを受け、夢に向かって歩みを進める。

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