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令和7年4月7日発行 第3546号 掲載

クボタがWEBセミナー:農業用ドローン教室/ドローン特集

 (株)クボタ(北尾裕一社長)は3月13日、「農業用ドローン教室〈5時間目〉クボタドローンを支える人たちの声を聞いてみよう」と題したWEBセミナーを開催した。セミナー要旨は次の通り。
 農業用ドローンは水稲や麦、大豆などの農薬防除の大幅な省力・軽量化が図れ、運搬も容易で迅速な適期防除に対応できる農業機械として全国で普及している。
 野菜や果樹などのドローン散布による農薬登録も増えつつあり、さらなる普及拡大が期待される。最近では肥料散布や水稲などの直播栽培での播種作業にも汎用され、さらなる省力化・低コスト化に取り組む農業者もいる。
 圃場条件などによって省力化の効果に違いはあるが、一例として防除作業時間が90%削減された事例がある。ドローンによる農薬散布の時間が10アール当たり約1分程度で行えるようになり、ドローン防除の散布水量が少なくて済むので、水の運搬・補給の時間や人員数も大幅に削減できる。
 農業用ドローンの開発・販売により、全国各地で農薬散布などの作業請負を行うサービス事業体が作られ、中小規模の農業者の受委託作業に活用する人も増えている。
 国や各都道府県はスマート農業機械の普及支援のための補助事業を行っており、ドローンも補助対象になっている。昨年6月に「スマート農業技術活用促進法」が成立し、今後さらにスマート農業機械、施設の普及支援の補助事業が設けられるだろう。
 昨年2月に新発売したクボタの農業用ドローンT25Kを紹介する。最大吐出量は24リットル/分で従来機T30Kの4・4倍。液剤散布装置を従来のノズル式からアトマイザ式に変更したことで多量散布を実現した。野菜の場合は水稲に比べて2~4倍、果樹は5倍の散布量が必要となる。これまでは散布量が少なく、二度まき、重ねまきで対応していたが一度に散布できるようになった。
 散布される霧の粒の大きさ(粒径)をコントロールすることも可能に。アトマイザの回転数を可変させ、散布粒径を50~500マイクロメートルの範囲で調整できる。風が強い時は、周辺の圃場にドリフトする可能性が高まるが、粒を大きくすることでドリフトを防止。逆に、粒を小さくすれば作物の葉の裏側にも薬剤がかかりやすくなる。クボタのドローンは営農支援システムKSASと連携できるメリットがある。
 ドローン関係の補助金として、他の農業者の請負作業を開始したり、拡大させたりする場合は「スマート農業・農業支援サービス事業導入総合サポート緊急対策事業」、自身の経営拡大を図る場合は「農地利用効率化等支援交付金」などがある。
 次に教習について。ドローンを飛行させるには資格が必要だ。クボタグループでは資格取得のための教習施設を全国展開している。北海道クボタのドローンオペレータ教習では、これまで500人以上が資格を取得した。ほとんどが初心者からのスタート。未経験者は5日間の受講が基本。学科では、機体の構造や操作方法に関する知識だけでなく、ドローンを使用した農作業の方法や航空法などの法律、規制、農薬の使い方などを幅広く教えている。実技では実際にドローンを操縦する。国土交通省の飛行許可が必要なため、教習の申し込みはなるべく早めに。
 クボタグループでは、全国で約7000人が資格を取得している。特に、広大な圃場の多い北海道では取得者が年々増加しており、他の地域や中山間地など様々なエリアでドローンが活用されている。
 みちのくクボタでは、機体の販売、教習、防除時期の修理対応、点検整備を手掛けている。これまで岩手県と青森県を含めて約350台のドローンを販売してきた。整備施設は岩手県の花巻本社を中心に各地の営業所でドローンの整備に対応できるよう施設の充実、整備士の育成を進めている。
 営業所のサービス・営業担当者をドローン整備士として育成し、お客様対応へのスピードアップを図っている。年1回の定期点検など、お客様の最寄りの営業所で、日頃から付き合いのある担当者が対応することで信頼度もアップする。
 ドローンの整備士の資格を持っているクボタグループの担当者は全国に約400人おり、中にはドローン専属の整備士も。
 クボタの部品センターは大阪府堺市と茨城県つくばみらい市にメーンの拠点を構え、国内外のお客様に向けてクボタ製品のサービス部品を供給している。現在、東西合わせて20万種類以上の在庫を揃えており、ドローン関連の部品も1000種類以上の在庫を保有している。
 サプライヤーから納品された部品に対して検品作業を行い、図面や写真と比較して形状や塗装などに問題がないかを厳重にチェック。検品をクリアした部品を1つひとつていねいに包装・保管する。ドローンはプロペラをはじめ、モーター、センサーなど細かい精密部品で構成されており、T25Kだけで約250種類の部品を使用している。これらの部品を国内倉庫に十分に置いておくことで、安定した部品供給ができる体制を整えている。
 万が一の事故に備えるためにドローン保険も用意。機体が破損した際に原状復旧するための修理を対象とした「動産総合保険」と、第三者の人や物に被害を及ぼした際の賠償責任を対象とした「賠償責任保険」の2種類がある。
 ドローンの事故は使用中の操作誤りによるものや、飛行中に樹木や電線に接触して破損する機体単独の事故がほとんど。アームのロック忘れによる墜落や、送信機を落として破損した事故もある。また、ドリフト散布で近隣の農作物に被害が出るケースも。
 7~8月にかけての事故が多い。夏場の防除シーズンということに加えて、高温時の作業で判断が鈍って操作ミスにつながることもあるので、十分に休憩をとりながら作業しよう。
 飛行中だけでなく離陸直後、着陸時の事故も発生している。離着陸時には周囲に十分注意して、プロペラの回転が完全に停止するまで気を緩めないでほしい。
 安全啓発にも力を入れている。安全運用の手引きやバッテリー取り扱いの注意喚起などに関するパンフレットやカタログを作成している。
 ドローンに関する質問や問い合わせは最寄りのクボタの店舗まで。

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