アエロジャパン:高性能ハンティングドローン/ドローン特集

(株)アエロジャパン(志村伊織社長・京都府福知山市大内1199の1)は、自社開発・製造により、高性能のハンティングドローン(狩猟用)およびアグリドローン(農業用)を販売している。特に狩猟用ドローンは珍しく、全国の猟師や鳥獣害に悩む農家からの引き合いが増えている。ハンティングドローンという特性が話題を呼び、地方のテレビ局で紹介されるなど、その知名度は上がりつつある。現在、ハンティングドローンを全国展開している。
同社の高性能ハンティングドローン「UD4JH」は通常のドローンとは違い、スピーカーを取り付けている。独自に編集した猟犬の咆哮をこのスピーカーから大音量で発するのである。UD4JHを使えば、従来の狩猟に伴う作業の手間を大幅に削減し、効果的な鳥獣駆除ができる。農家のみならず、猟師の高齢化も進む中、狩猟の現場では画期的な製品となっている。
従来の猟犬を使う狩猟では、犬を制御する勢子(せこ)がいる。勢子が猟犬を連れて山に入り、猟犬を放って獲物をタツマ(狩場)に追い込む。そしてタツマに待ち伏せする猟師が向かってくる獲物を仕留めるという流れだ。
一方、この方法では一部の猟犬が獲物を追ったまま勢子のもとに戻らない場合もあり、一部の獲物と共にそのまま山を出る場合がある。そのため猟犬が民家や公道に出没し、人や家畜に危害を及ぼしたり、交通の妨げになるという問題がある。
そこでUD4JHを使うと、勢子に代わりスピーカーからの爆音で獲物を追い込み、続けて反対方向に先回りして獲物を追い込み、タツマへ獲物を確実に導く。従って勢子が不要となり、一部の猟犬や獲物が山から外へ飛び出すという前述の課題を一挙に解決する。
記者は実際にUD4JHを同社の敷地内にあるドローンポートで見せてもらった。ドローンポートの向こう側、約140メートル先には広大な里山と奥山がある。同社の従業員が狩猟用のユニフォームに着替え、同機に近づき、慣れた手つきでプロポ操作を行う。
志村社長は「元々機体のカラーはオレンジ色だったが、蛍光色のピンク色にしました。視認性が一段と上がったと思う」と話す。
機体が離陸すると、30秒が経つまでに同機はもう里山付近にあり、従業員のプロポ操作で、スピーカーから獰猛な轟音が付近に響き渡った。数十匹の猟犬が猛烈な勢いで獲物を追う様子が生々しく再現されており、これには野生の獣も驚くに違いないという印象を受けた。
UD4JHは志村社長が設計し、自社の工房で製造している日本製だ。アエロジャパンはドローンの開発・製造・販売に特化した会社である。一方、志村社長はドローンの普及にも注力している。
元々、志村社長の父親がパイロットであった縁から、志村社長は航空機関連の学校を運営していた。そこでは生徒にセスナ機の操縦を教える傍ら、映像・音響関連の仕事にも携わり、仕事を通じてドローンに触れる機会があったという。そんな中、「ドローンの免許を取得した」と知人から聞き、そんな免許があるのかと驚き、そこからドローンの学校運営に着手した。
このような経緯から現在、志村社長はアエロジャパンの経営者でありながら、国土交通省が認定した一般社団法人無人航空機操縦士養成協会(通称:DPTA)の代表理事も務めている。同会を通じてドローンの国家資格取得向け講習と実地試験を開催し、国土交通省航空局の基準を満たす無人航空機操縦士の育成と高等実用機教育を行い、ドローン産業の発展に尽力している。









