MENU
令和7年3月31日発行 第3545号 掲載

新たな基本計画答申/農林水産省・農政審

 農林水産省は27日、東京・霞が関の農林水産省講堂で、「食料・農業・農村政策審議会」及び「食料・農業・農村政策審議会企画部会」の合同会議を開き、「新たな食料・農業・農村基本計画の策定について」を答申した。改正基本法に掲げる「食料安全保障の確保」「環境と調和のとれた食料システムの確立」「多面的機能の発揮」「農業の持続的な発展」「農村の振興」の5つの基本理念に基づき、我が国の食料・農業・農村を維持・発展させるための施策の方向性を具体化するための計画で、特に、初動5年間で農業の構造転換を集中的に推し進めることとを強調している。
 新たな基本計画のポイントをみると、まず「農地総量の確保、サステイナブルな農業構造の構築、生産性の抜本的向上による『食料自給力』の確保」をあげた。
 そのために、▽水田政策を令和9年度から根本的に見直し、水田を対象として支援する水田活用の直接支払交付金を作物ごとの生産性向上等への支援へと転換▽米輸出の更なる拡大に向け、低コストで生産できる輸出向け産地を新たに育成するとともに、海外における需要拡大を推進▽規模の大小や個人・法人などの経営形態に関わらず、農業で生計を立てる担い手を育成・確保し、農地・水を確保するとともに、地域計画に基づき、担い手への農地の集積・集約化を推進▽サステイナブルな農業構造の構築のため、親元就農や雇用就農の促進により、49歳以下の担い手を確保▽生産コストの低減を図るため、農地の大区画化、情報通信環境の整備、スマート農業技術の導入・DXの推進や農業支援サービス事業者の育成、品種の育成、共同利用施設等の再編集約・合理化等を推進▽生産資材の安定的な供給を確保するため、国内資源の肥料利用拡大、化学肥料の原料備蓄、主な穀物の国産種子自給、国産飼料への転換を推進―を図る。
 「食料システム全体で環境負荷の低減」を図りつつ、多面的機能を発揮するため、▽GXに取り組む民間活力を取り込み、脱炭素化、生産性向上、地域経済の活性化を同時に実現する「みどりGX推進プラン(仮称)」、新たな環境直接支払交付金やクロスコンプライアンスの実施を通じ、環境負荷低減の取り組みを促進▽バイオマス・再生可能エネルギー利用等の農林漁業循環経済の取り組みを促進▽多様な者の参画等を得つつ、共同活動を行う組織の体制の強化により農業生産活動の継続を通じた多面的機能の発揮―を促進する。
 地方創生2・0の実現のための「総合的な農村振興」、「きめ細やかな中山間地域等の振興」を図り、中山間地域等の振興のため、農村RMO(地域運営組織)の立ち上げや活動充実の後押しによる集落機能の維持、地域課題に対応したスマート農業技術の開発・導入、地域の特色を活かした農業で稼ぐための取り組みを支援することなどを盛り込んだ。

カテゴリー別最新ニュース