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令和7年3月24日発行 第3544号 掲載

降車状態での事故も/2024年報道のトラクタ死亡事故

 昨年のトラクタによる死亡事故の報道件数は46件で一昨年の45件とほぼ同じになった。即死と報道された事故のみをカウントしているため農林水産省のデータより少なくなる。今回は「転落転倒」を国際基準の定義に合わせ「横転」:走行地面上で横倒し(Tip Over=90度を超えない横転)と、「転落」:走行地面より下方に機体が落下し反転(Roll Over=90度を超えて反転)した事故の2種類に分けた。事故分類では横転が7件、転落19件、挟まれ1件、轢かれ11件、巻き込み8件で、相変わらず横転と転落で過半数を占める。ただ昨年の特徴は、運転者がエンジンを掛けたままトラクタから降り(または落車し)トラクタに巻き込まれる事故が多発している。他人を巻き込んだ3件を除けば20件(43%)は運転者が乗車した状態でなく、地上で死亡事故に遭っている。安全作業に関する教育では転落防止とともにエンジンを掛けたままの降車や収穫作業での微速無人運転を禁じる指導を徹底することが必要である。事故被害者の年齢層は85歳以上が7人、75~84歳まで21人、65~74歳まで10人であり、事故を起こした人の82%が65歳以上の非生産年齢者層である。高齢者の農作業事故を減らすためには、農地や農業施設といったハードの基盤整備だけでなく、農地法の改正も含め中山間地の農地売却を容易にするソフト面の施策が必要となる。そして65歳以上の高齢農作業者が働き続けなくても生活できるような年金制度や医療・福祉制度の見直しも必要ではないだろうか。

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