市場の概況:農業産出額5位堅持/熊本県特集

熊本県は平坦地から高冷地まで恵まれた立地条件を活かして、多彩な農業を展開する全国屈指の農業県だ。2023年農業産出額は3757億円で、7・0%増加し、前年同様全国5位を堅持。そのうち、畜産で1371億円(全国7位)、野菜1365億円(同3位)、果実391億円(同7位)など、食料生産基地として重要な役割を担っている。生産農業所得は1554億円で前年の4位から2位に浮上。上位10品目は、1位が肉用牛435億円。2位以下は順に、トマト(400億円)、米(328億円)、生乳(317億円、豚(265億円)、ミカン(191億円)、イチゴ(160億円)、鶏卵(146億円)、メロン(127億円)、スイカ(118億円)と続く。酪農・畜産から稲作、施設園芸、果樹、野菜と多様だ。農産物の中で日本一の生産量を誇るものには、トマト、スイカ、不知火(デコポン)、宿根カスミソウ、い草などがあり、この他にもナス、葉タバコ、クリ、ショウガなどが全国的に高い順位を占める。
県内水稲農家は米価の上昇で好影響が出ているものの、地域によって差が出た。阿蘇産のコシヒカリは概算金で1俵当たり2万2020円と前年比で7500円増、過去20年間で最高額となる一方で、収穫が早めの天草地方では米価が上がり始めた時期での出荷であったため、その恩恵が少なかったなど、地域によって明暗を分けた。
また、認定新規農業者数が全国1位。認定農業者数全国2位(いずれも令和3年3月末時点)。認定新規就農者数は1万772経営体で、前年比625経営体減少した。
県は農業人口減や次世代農業者の育成が急務との危機感から、スマート農業推進にも力を注ぐ。









