農研機構などがシンポジウム、施肥支援アプリ開発/田植機・育苗関連機器特集

次いで、同プロジェクトの概要、有機米・有機大豆の輸出に関する需給動向、栽培技術、病害虫防除技術、現地実証試験について講演及び質疑が行われた。うち栽培技術では、(1)両正条植え水稲ほ場における高能率除草技術(2)有効積算気温に基づく機械除草時期の提示(3)有機水稲栽培における有機質資材肥効見える化アプリを用いた施肥量の適正化(4)排水性向上や土づくりのための緑肥栽培技術―が報告された。
(1)は農研機構農業機械研究部門無人化農作業研究領域革新的作業機構開発グループ上級研究員・重松健太氏が説明。水稲有機栽培の機械除草にて、株間除草効果を上げるべく両正条制御技術を搭載した田植機を試作。自動直進・自動旋回・両正条田植え(枕地含む)の機能を搭載し、実証を行ったところ、植付位置精度は誤差3センチ以内を達成、直交除草や横方向の除草の早期実施により除草効果が向上し、除草率90%のプロジェクト目標の達成を確認できた。
一方、(3)は農研機構九州沖縄農業研究センター暖地畜産研究領域飼料生産グループグループ長補佐・古賀伸久氏が講演。農研機構が開発・公開した有機質資材の肥効見える化アプリについて紹介した。これは畑・水田別に、家畜糞堆肥等の有機質資材を施用した際の、有機質資材由来の肥料成分(窒素、リン酸、カリ)がどの程度供給されるのか算出し、減肥が可能な肥料成分量を予測できるもので、農研機構「日本土壌インベントリー」サイトで無料公開している。同アプリを有機水稲栽培試験で実証したところ、慣行の有機栽培区で収量が低かったところほど、アプリ有機実証にて増収する傾向がみられたという。同アプリを活用して施肥設計を行い、肥料コスト低減を図ることができると述べ、安価な家畜糞堆肥と油かす・魚かすなど窒素肥効の高い有機肥料を組み合わせることを提言した。








