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令和7年3月17日発行 第3543号 掲載

第11回農中森力基金の助成案件、6件を採択/躍進2025林業機械(9)

 農林中央金庫(奥和登代表理事理事長)は10日、「公益信託農林中金森林再生基金」、通称「農中森力(もりぢから)基金」の第11回助成案件として6件を決定し、発表するとともに、2025年度の取り組みとなる第12回助成事業の募集を4月1日から開始することを明らかにした。16件の応募の中から選ばれた6案件には、合計1億4000万円を助成する。それぞれが地域の抱えている特有の課題などの解決を目指すとともに、事業実施態勢の整備などにも取り組む。
 農林中金が進める「農中森力基金」は今回、従来の森林施業の課題である「施業集約化」や「搬出間伐等」の取り組みに加え、森林の空間利用や生物多様性保全に関する事業なども助成できるよう拡充した。
 今回の決定案件は、山火事からの回復、共同施業団地化による路網整備と循環型森林施業の構築、森林サービス産業による森林経営モデルの構築、スマート林業を活用したマツ林の保全と活用モデルなど、地域が抱える課題を解決していくテーマとなっている。いずれも、国内の民有林の公益性を発揮させることを目指した活動となっている。
 16件の応募の中から採択された6案件の実施事業名と助成対象先は、発表順で次の通りとなっている。
 ▽南陽市秋葉山山火事からの超回復プロジェクト=米沢地方森林組合(山形県)
 ▽共同施業団地化による路網整備と循環型森林施業の構築(3年間事業)=出羽庄内森林組合(山形県)
 ▽公図未整備地区における荒廃民有林「東中千本スギ」再生事業=ぬながわ森林組合(新潟県)
 ▽「提案型集約化施業を軸とした森林サービス産業」による森林経営のモデル構築事業=南都留森林組合(山梨県)
 ▽次世代の吉野林業を新たに構築する―ウィッセン集材機の活用―=一般社団法人大和森林管理協会(奈良県)
 ▽慶良間諸島のリュウキュウマツ保全・活用を目指す~スマート林業を活用したマツ林の保全と活用モデル事業~(2年間事業)=沖縄県森林組合連合会(沖縄県)
 このうち、奈良県の大和森林管理協会の取り組みでは、奈良県庁が導入したスイスのウィッセン集材機を活用して、吉野林業に適した架線集材法を導入するとともに、担い手の育成、地域への普及を通じて新たな吉野林業の構築を目指す。
 また、沖縄県森林組合連合会が2年間の事業として取り組む「スマート林業を活用したマツ林の保全と活用モデル事業」では、ニーズの高いリュウキュウマツについて、離島から伐採・搬出・販売するスキームの確立を図るとともに、マツ林の保全と活用とを両立させるモデルの構築を目指す。
 山形県の出羽庄内森林組合が進める3年間事業では、市や推進機構が管理する山林を共同施業団地化することで、より効率的な路網配置の計画を作成し、大型トラックが通行可能な林業専用道(規格相当)を整備、地域全体の搬出間伐などの促進を図っていく。
 また、農林中金は併せて2025年度の同基金募集要項をまとめ、4月1日から6月30日までを実施期間として応募を開始する。来年の2月頃に審査結果の発表が行われる。
 応募は、助成金交付申請書を全国森林組合連合会に請求し、必要事項を記載の上、同連合会に提出する。
 問い合わせは、全国森林組合連合会・組織部林政課(TEL03・6700・4735)もしくは農中信託銀行(株)営業推進部(TEL03・5281・1420)まで。

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