両正条田植機の開発順調/農研機構・6年度研究報告会

農研機構は6日、埼玉県さいたま市北区の農研機構・はなの木ホールで、令和6年度農業機械研究部門研究報告会を開催(オンライン併催)し、約270名が参加した。当日は、農林水産省からの情勢報告などの後、同部門の機械化連携推進部、安全検査部、知能化農機研究領域、無人化農作業研究領域、システム安全工学研究領域がそれぞれ研究概要紹介を行ったほか、新たな安全性検査制度などのトピックス解説、さらに現在進行中の個別研究報告などが行われた。
開会の挨拶に立った同部門所長の長崎裕司氏は、現在注力している取り組みとして、小型農機の電動化や農機のオープンAPIなどをあげた。このうちオープンAPIについては、昨年8月に農機API共通化コンソーシアムという新たな枠組みをつくり、ICTベンダーや農機メーカーとの連携を強化して、データ利活用の成功事例増加を推進しているとした。
また、開発事業と並ぶ大きな柱として農作業安全をあげ、令和5年度の農作業死亡事故について言及。「農業機械が関係するものが、死亡事故全体の3分の2を占めている。今後も農林水産省と協力しながら、農作業事故の調査、安全啓発システムの普及、研修活動の支援などを行っていく。それとともに、4月からは新たな基準での安全性検査を進めることとしており、引き続き、農作業安全対策に努めていく」と、死亡事故減少に向けたさらなる取り組みに意欲を示した。
農林水産省からは、大臣官房政策課技術政策室課長補佐の本間佳祐氏と、農産局技術普及課課長補佐の宮本英尚氏が登壇。本間氏はスマート農業技術活用促進法の概要や認定事例の紹介などを、宮本氏は同法を踏まえた農業支援サービス事業者の育成・活動の促進やみどりの食料システム戦略への対応などを、それぞれ解説した。
その後、関係者の関心が高い「令和7年度開始の新たな安全性検査制度」と「両正条田植機と直交機械除草技術の開発動向」の2つをトピックスとして取り上げ、各担当者が詳細を説明。開発動向においては、両正条田植機の植付位置精度が開発目標である±3センチ以内を達成したことや、直交機械除草技術を活用した除草率が試験区で2年連続90%以上になっていることなど、市販化に向けた動きを伝えた。









