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令和7年3月17日発行 第3543号 掲載

拠点別展示会が盛況/新潟クボタ

 (株)新潟クボタ(吉田丈夫社長・新潟県新潟市中央区鳥屋野331)は7、8日の両日、展示会「2025春のきらめきクボタの日」を県下各営業所で実施した。各会場では春需要に向けて、積極的な顧客対応を行い、本格商戦をスタートさせた。吉田社長の展示会への意気込みや今季の見通しなどを聞くとともに、五泉、新津、南新潟、長岡の4営業所を巡り、各所長を取材した。
 今回の展示会の社内コンセプトとして「地域のお客様と共に一歩先の農業へ!」を掲げ、(1)受注先行による善循環のための新規受注の確保(2)KSAS・自動操舵をはじめとしたスマート農業のPR(3)今年より新体制となった第一営業本部と第二営業本部が連携して、農機以外の見込みを全社一丸となっての需要を獲得(4)スーパー担い手農家へのアプローチ強化―に取り組むイベントと位置づけた。具体的な重点取り組みとして、新型GSトラクタ、新型田植機の推進や各事業部門は展示会で訴求したい商品を企画し、各拠点と連携したうえでの展示、RTK基地局をPRすることによる自動操舵の推進と利用申し込みの獲得を目指す。展示会における成約目標は、各営業所の3月度計画の70%に設定した。
 五泉営業所(萬歳和則所長を含め12名・五泉市木越)は、今回の展示会での動員目標350人、実績目標5250万円。水稲の他、里芋、ネギ、レンコン等野菜農家も多く経営規模も個人から法人まで様々。それでも、米価の上昇でコンバインの動きは良好だった。また、「足で農家を回り、雑談の中からニーズを拾っていきたい」とも話す萬歳所長。この展示会では自動操舵や新型のGSトラクタを強く推進する。「昨年から農家の関心の高さを感じている。自分たちの知識不足を痛感しているので、講習を受けたり、実際に使ってみて、自信を持って提案したい」と述べた。
 一方、アグリロボはトラ・コン・田で1台ずつ計3台が稼働しているが、農機投資に消極的な農家が多いため、サービスに力を入れて粗利を確保していく方針。「昨年試行錯誤した結果、サービスの段取りが良くなり、生産性が向上して、少ない人数で対応できるようになった。雰囲気も良い」と自信を覗かせた。
 新津営業所(長谷川圭史所長含め12名・新潟市秋葉区)は動員目標320人、実績目標5200万円。水稲がメーンの地域であったが、園芸や小麦も出始めた。昨年の米価高騰を受けて、購買意欲も高まっており、それを受けて自動操舵やGSなどのスマート農機を推進していく。また、離農して集約が進み、個人でも、20~30ヘクタール、法人であれば50~70ヘクタール規模の農家が出てきて大型化が進んでいる。一昨年、RTK基地局の整備で自動操舵装置3台の導入に結びついた後、踊り場となり、今年になって3台導入と、勢いを取り戻した。
 長谷川所長は「米価の上昇やセールスによる訴求もあったが、やはり今後の大規模化を見越したニーズがある。実演機を用意してPRしていきたい」と話す。また、一方で半数以上を占める3、4ヘクタール規模の農家に対し、トラディショナルな機械も推進。地域のキーマンとなる担い手農家には、スマート農機やKSASを提案していく。みどりの食料システム戦略貢献部の協力も得ながら、KSASに加入しているが、活用しきれていない農家に対しての推進も行う。アグリロボはトラクタ2台、田植機1台。補助事業で申請中のロボットコンバインも。研修受講を通じ、知識の習得も行いながらスマート農機の拡販を目指す。サービス面では、時期終わりの点検整備が習慣化しており、いかに効率よくこなすかが重要と長谷川所長。社内の管理ツールで工程管理を行い、作業の最大効率化を図る。
 最も高い売上規模である南新潟営業所(末武孝明所長含め20名・新潟市南区)は、動員目標390人、実績目標7910万円。栽培作物も水稲から果樹、枝豆、スイカ、ネギなど幅広く、セールスも作物に特化した知識を持っている。展示会では自動操舵や新型GSトラクタ、KSASやザルビオなどスマート農業関連を強く打ち出した。個人で30ヘクタールを営農し、MRクラスのトラクタを購入する層も存在する。「集約化で経営規模が拡大し、春製品だけでなく、秋製品にも気を配り、当用期に物がないということのないよう、視野を広げて推進していきたい」と末武所長。これまで機械購入を我慢していた農家も、米価の上昇も手伝って、購買意欲は高めだとも話す。自動操舵は、実演機を用意し、年末に立て続けに2台導入が決まるなど、農家の間に浸透してきている。
 また、栽培作物に応じて、小型から大型まで様々な機械需要があるため、幅広くニーズを拾いながら、トラクタを複数台所有する農家に、後付け自動操舵の推進も行っていきたい考えだ。そこに実演を絡めて、20代の若手社員の育成も同時に行っていく。サービスマンが、セールスにつなぐ営業をして若手セールスを支えるなど、チームワークの良さを活かして目標達成に尽力する。
 長岡営業所(中村征樹所長含め13名)は、動員目標470人、実績目標4800万円。水稲メーンながら、大豆や麦の転作も。法人が多く、規模も30~100ヘクタール。個人でも最大で20ヘクタール。昨秋から年末にかけて、税金対策による需要で、畦塗機、オフセットモア、色彩選別機、ドローンなどが動いた。また、ドローンの稼働数が多く、営業所には十数台の点検待ちの機体が並んでいた。アグリロボも2台稼働。中村所長は「JA全農にいがたが米の仮渡金を異例の早さで、2万3000円を示したことにより、さらなる需要喚起につながっている」と話し、初日の午前中だけで300人が来場する盛況ぶり。展示会全体の訴求をスマート農機として、アグリロボ展示の他、管内農家からも様々な機械を借りて並べ、今注目の直播関連なども用意した。自動操舵は補助事業を活用して5台を申請中。その他、新型GSトラクタ、新型GS田植機もすでに今年動いている。
 修理整備は手が足りないほど。ホビー農家からの依頼を含め、様々な依頼が舞い込むが、ベテラン、中堅のサービスマンが確実な仕事で営業所を支えている。
 南新潟営業所の応援に駆け付けた吉田社長は、米価上昇を受けて業績が好調であることを明かした上で、「大量動員によって、可視化されていない見込みも出てくる」と述べ、担い手にフォーカスするだけでなく、小規模農家の需要も取りこぼさない姿勢で臨むとした。KSAS加入により無料で利用できるRTK基地局は県内13カ所。加入数を増やすフェーズから移行し、活用上位層への引き上げを今年以降は働きかける考えだ。自動操舵やアグリロボなどのスマート農機は人手不足解消、生産コスト低減、環境負荷低減に寄与する技術として基地局利用とともにPRする。
 その推進のため、同社のみどりの食料システム戦略貢献部がKSASの活用法や実務的な設定などのサポートに当たることで、現場セールスの教育とともに、農家へのサポートも行っていく。米穀事業の拡大により、過去最高売上げとなる172億4000万円を記録。
 他方、売上高の設定が難しくなる中、今年から、農機を中心とする第一営業本部と、米穀、車両、施設を中心とする第二営業本部との組織分割を行った。米価の上昇を受け、輸出米の確保が難しくなっている側面もある。このような背景から売上げ至上主義から、受注、売上げ、粗利のトリプル達成という新たな指標にシフト。各営業所長にも徐々に浸透してきた。
 また、第一営業本部では、営業方針と推進策に加えて、教育研修にも気を配る。教育研修により、製品への理解を深め、自信をもって提案できる態勢を構築していく。そのための施設として、NKファーム村上に研修圃場となる「アグリベース」を新設し、実演機を自由に使用できる環境を整えた。販売台数の減少で若手社員の乗車機会の減少を補い、自信をもって販売できるようサポートする。
 さらに、新潟クボタらしさ、新潟クボタの存在意義を全面に出せるような、新たな販売戦略や売り方、商品力を通して向上させていきたいとも述べている。

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