イチゴ輸出拡大へ/農研機構などがシンポジウム開催

農研機構野菜花き研究部門及びいちごの輸出拡大SA2―101Lコンソーシアムは2月27日、都内のTKPガーデンシティPREMIUM東京駅日本橋及びWebにて、「いちごの輸出拡大を図るための大規模安定生産技術の開発」公開シンポジウムを開催した。イチゴの輸出拡大に向け、労働時間削減と出荷時期拡大に貢献する技術の確立および安定して収穫できる品種の利用拡大に取り組んできた令和4~6年度の成果について紹介した。
開会あいさつした農研機構野菜花き研究部門所長の東出忠桐氏は、野菜の研究者は地元で閉じこもりガラパゴス化しがちであるため、本日発表の成果や技術について、共通に使えるものはないかという目線で見ていただき、共通技術の現場への定着を図っていきたいなどと語った。
また、同機構野菜花き研究部門施設生産システム研究領域長・礒崎真英氏は今回は同機構研究員が主に成果を披露するが、来年は今回の内容を聞いたうえで発展版として各地方に成果を共有してもらえたらなどと期待した。
続いて、▽いちごの輸出に係る状況について(農林水産省園芸作物課・井ノ口修司氏)▽生育予測モデルに基づく収量・作業予測による最適な作業管理(農研機構野菜花き研究部部門・杉山智美氏)▽圃場選別に適したウェアラブル選果デバイス(岡山大学・遠藤みのり氏)▽夏秋いちご「夏のしずく」の安定生産技術の開発(農研機構東北農業研究センター・本城正憲氏)▽夏秋いちご栽培の病害虫対策(同機構同センター・今崎伊織氏)―など7講演と総合討論が行われた。
杉山氏は農研機構が開発した「NARO生育・収量予測ツール(2)イチゴ」について紹介。これはイチゴの品種ごとに栽培・環境・生育の情報を入力すると、収量予測を計算して返すプログラムで、農業データ連携基盤WAGRIのWebAPIとして搭載。同ツールは入力値を変えることで任意の条件下による収量のシミュレーションが可能であり、例として▽施設の光透過率の違いがどれだけ収量に影響するか、日積算日射量の変更から算出▽気象予報値を利用して試算実行日から最大2週間先までの収量・収穫作業時間を算出―などを示し、具体的な数字をみて経営判断を考える材料にしてほしいなどと語った。









